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美原川上流夜ガサガサ

今回も仕事が遅くなった帰りに夜ガサガサしてきた。
場所は미원천(ミウォンチョン 美原川)。この川は何度も訪れている川で、この辺に記事があるほか、正直言うと記事にならない夜ガサガサを何度も行っている。
でもって今回行った場所はここで꼬리치레도롱뇽(ッコリチレドーロンニョン 和名ハコネサンショウウオモドキ Onychodactylus fischeri)をしているが、その採集場所よりも下流。それでも미원천としては上流部に当たる場所だ。

川は最近ずっと雨が降らなかった関係で水の流量が少なく、変な深みにはまらなければ普通の長靴でも大丈夫なくらい。ただ、水はすこぶる濁っていて、最上流の棚田でなんかやっているんじゃないかと思うくらい。もちろん汚染水として濁っているのではなく、泥がいっぱい混じっている感じ。
 

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幻の魚「ヨウルマジャ」の住むところ

前回の続き。

声ならぬ声に導かれてたどり着いた「砂底早瀬」にて、韓国では「もっとも採集が難しい魚種の一つ」と言われる여울마자(ヨウルマジャ 和名不明 Microphysogobio rapidus)が網にかかり、わしは最初のうちは真夜中の川で一人大声をあげて叫んだり不思議な踊りを踊ったりしていたのだが、何匹かが網にかかるにつれ「このままではいかん」という思いになってきた。

そこでひとまず始めたのが「夜の魚観察」。

まず여울마자の体色だが、頭部の目の辺りから上の部分がバラ色っぽく色濃い個体と、いまひとつそうでない個体がおり、色濃い個体は胸鰭がバラ色というかオレンジ色の濃い色に染まっていた。これは色濃い個体がオスで、そうでない個体がメスであると思われる。

続いて川での行動だが、여울마자は数匹の小さい群れを作って早瀬を移動していた。リーダーっぽいのが一匹いて、そいつが動けば残りの個体もそっちに行くという感じ。でも、それを一網打尽にできるかというとこれがまた難しい。一応3匹くらいは同時に網に入ったのだけど、その逃げっぷりは夜では目で追えないほど。
でもって、時には쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)のように、石の上に乗ってじっと止まっていたり、表面についた藻類を食べようとしたりする。もっともこの行動は、돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)など他のMicrophysogobio属もこの行動をする。
また、Microphysogobio属の行動の共通点になるかもしれないが、砂の中に潜らない。これは모래주사(モレジュサ 和名コブクロカマツカ Microphysogobio koreensis)と됭경모치(トェンギョンモーチー 和名ヒメカマツカ Microphysogobio jeoni)の行動を見てみないことにはわしの口からはっきり「共通点」とは言えないのだけど。


次に考えたのが、「他にももっといるところがあるんじゃね?特に幼魚がどこかで群れをつくってるんじゃね?」ということだった。実は今回わしが採集できた여울마자は、一昨年前に生まれたと思われる個体ばかり。돌마자のように昨年生まれた幼魚が、昨年生まれた모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)同様の大きさで砂地にいることを思えば、여울마자も同様に昨年生まれた幼魚がどこかで網に入るのではないか、と思ったのだ。
そこで、「砂底早瀬」をキーワードに、他の場所を探し回ってみた。


ちなみに、時系列は飛んでしまうが、これが여울마자が網にかかった場所だ。
20120509081311.jpg
この写真は朝撮影したもの。この通り、水深はせいぜい20センチと深くなく、水の速さは砂底を保てる程度だ。そして、完全な砂底というわけではなく、ところどころに石がころがっている。岸には厚い砂の丘が見えるが、ここは増水時に水の下となり、魚たち……特に底物たちの産卵床になるのではないだろうか。

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tag : 洛東江水系 여울마자

これが幻の魚「ヨウルマジャ」だっ!!

韓国には、여울마자(ヨウルマジャ 和名不明 Microphysogobio rapidus)という魚種がいる。
1999年に채병수、양홍준教授によって新種登録された魚種なのだが、実は日帝時代に書かれた「朝鮮魚類誌」に、筆者である内田恵太郎先生が모래주사(モレジュサ 和名コブクロカマツカ Microphysogobio koreensis)の項目にてこんなことを書いていらっしゃる。

「上記記載の魚を、Microphysogobio koreensis MORI と同定することは若干の疑がある。即ち森博士の原記載及び測定表に於いては、頭長がやや小さく……(略)……筆者はこれらの理由により、南江産の上記の魚を M. koreensis と同定することに躊躇したのであるが、……(略)……前記南江産の魚に極めて似てやや異なる特徴を示す魚が、蟾津江の上流東津水利組合貯水池及びそれに流入する河川(全羅北道)から多数に採集され、またこれと同一と思われるものが洛東江本流の上流地安東及び支流密陽江から少数得られている。」

森為三先生によって1910年に新種登録されたコブクロカマツカについて、内田先生は「これ、コブクロカマツカじゃないんでない?」と仰ってるその魚こそまさに여울마자なり。朝鮮魚類誌が発行されたのが1939年だから60年の歳月を経て新種登録されたものなのだ。

韓国で出版されている魚の図鑑の中で、この여울마자について書かれている図鑑は多分1冊だけ。それをちょっと翻訳してみる。

「わが国の淡水魚の中で、もっとも出会うのが難しい魚種の一つと思われる。여울마자は洛東江にのみ生息するが、筆者は여울마자を見るために3年を越える間、奉化(訳注:洛東江最上流部)から釜山(訳注:言うまでもなく洛東江河口)まで洛東江の隅々を歩き回った。そうしているうち、2008年夏、洛東江のとある支流にてついに여울마자と出会うに至った。当時、網を入れてあげる瞬間キラキラした光沢を見て一目で여울마자だと見抜いた。それからというもの、ずっと叫びながら狂った人のように走り回った、そのときの感動が今なお生々しい。」

わしの出入りしている韓国の淡水魚カフェ(インターネット同好会のようなもの)では、毎年片手で数えても余ってしまうくらいの頻度で여울마자採集の報告が上がる。しかも、採集できてもだいたい1匹とか2匹とかその程度。それだけ難しい魚なら、日韓ちゃんぽんブログのタイトルに「幻の魚」ってつけてもいいよね?
個体数が天然記念物級に少ないのかというと、そうでもないらしい。いや、今度環境庁のほうで新たに絶滅危惧1種として登録されるというから、やっぱり個体数は少ないのだろう。とにかく、学名に「rapidus」なんてつけられるくらい「つかまらない魚」なのだ。


でもわしはこの魚に会いたくて会いたくて会いたくてな……(´・ω・`)
だってカマツカ亜科だし。しかも小型カマツカ属だし。底物だし。


そこで行ってきたぜ洛東江水系


今回は、行く前に作戦を立てた。というか仮説を立てた。それが何かというと、これだ


「Microphysogobioは、水清き砂底に帰ってくる」


これはわしが夜ガサガサするたびに目にした光景で、모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)、돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)、배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)といった、わしの近所でよく見られる底物たちが、夜に水清く穏やかな砂底に集まって夜を過ごしているのだった。だから同じMicrophysogobioである여울마자も、夜中に行けば水清く穏やかな砂底にいるに違いない、とまぁ、そう思ったわけだ。

そして1泊2日の旅程で行ってきたところが慶尚南道は산청(サンチョン 山清)郡。洛東江水系の大きな支流のひとつであり、70年以上も前に内田先生が採集をした남강(ナムガン 南江)だ。
1日目の午前中に家を出たものの、ソウルで野暮用やら準備やらをして結局昼出発。ちょっと気の利いたところだと「良い子はそろそろお家に帰りましょう」的な放送が流れ出す頃に到着して、日没まで川の下見。食事をして仮眠をとり、夜中が本番だ。

ちなみにこんな風景な。
20120508171536.jpg

先に結論を書こう。

わしは叫んだぜ! 何度もな!!

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tag : 洛東江水系 여울마자

またもや本命ははずしたが楽しかった洪川江支流深夜ガサガサ

今年2012年、日韓ちゃんぽんとしては二つの目標を持って取り組んでいる。
ひとつは、『カマツカ亜科、特にコブクロカマツカ属の魚を完全制覇する』ということ。
もうひとつは、『ここに行けばいつでも미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)と出会える、というポイントを見つける』こと。
このうちの一つ目は、遠出をしないと実現不可能だ。漢江水系には生息しない魚が含まれるからな。でも、二つ目なら、ちょっとがんばれば行ける所を当たればそのうち見つかるのではないかと思う。

そんな訳で先日、例によって仕事が遅くなった帰りにガサガサしてきた。
場所は홍천(ホンチョン 洪川)。川は홍천강(ホンチョンガン 洪川江)の支流。この場所を選んだ理由は、「go.kr」がつくサイトに미유기がこの辺にいますと表示されていたから。

行ってみた場所は真っ暗。民家はあるが、月が出ていなければ本当に暗闇に閉ざされるような場所だった。かろうじて街路灯が点いている近くに車を止め、その街路灯の明かりすら見えない上流側へと川を進んだ。

実は、わしが勝手に思っている미유기の生息地、というかいろんな場所に行って미유기がとれたところを総合すると、以下のようになる。

1) 夜明かりがないところ。あっても光は遠きにあって場所を移動しない。
2) 砂底でも泥底でもなく石底
3) 富栄養化の藻が付着しておらず、水棲昆虫の付着している石。
4) 上流側すぐのところに滝つぼや堰があり、その直下は深くなっている。

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プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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