師匠&達人と保寧ガサガサ! その3 干潟へ!

前回の続き。

朝5時頃、強い雨の音で目が覚めた。師匠と達人は夢の中。スマートフォンで天気予報を確認する。朝6時から午後3時までずっと5ミリ以上の雨の予報。わしはフフンと笑いながら再び身を横たえた。にわか雨は程なくして止んだ。

そして朝8時頃全員起床。雲が全天を覆っているが雨は降っていない。
ひととおり道具を揃えて出発。보령(ボーリョン 保寧)市内の食堂で朝食をとった。雨は降っていない!

そして、まず最初の採集地点に到着。雨は降っていない!!

以前、おいかわ丸殿とTommy殿が来られたときにも、雨予報にもかかわらず採集場所では雨が降らないという現象が起きた。あの時はまさに神の采配。それと同じ現象が今回も起きているのだ。
あの時もそうだったが、日程がずいぶん前から前もって分かっている場合、神様に祈願書を書いてお祈りをしていたのだ。それで神様が願いを聞いてくださったのだ~。
なんちゃって。(´・ω・`)

前々回にて、「わしには勝算があった」と書いた。実は、韓国の気象庁の予報ではずっと書いてきたとおりだったのだけれど、日本の気象庁の予報によると、この日、「梅雨前線が北上する」という予報が出ていたのだ。
果たして、この日の天気は日本の気象庁の予報どおりの展開となった。さすが日本の気象庁!


そして干潟へ!
ちなみに韓国では、干潟を갯벌(ゲェッボル)という。ちなみに磯は갯바위(ゲェッバウィ)だ。
 
干潟のポイントに到着して、達人が一言。「水が多いな」
水が多いので思うような採集ができないかもしれないとのことだった。


泥の世界の先陣を切る達人。続く我々。
わしにとっても泥の世界は初体験だ。足が勝手に埋まっていく一方で、泥を削り取ろうとすればそれは粘土を扱うかのごとくものすごく抵抗力がある。


泥の穴に動くものがあったので、無理やり取り出してみたら갯지렁이(ゲェッジロンイ ゴカイ)だった。ここはやはり海なんだなと思う。


泥の穴に住まうカニ。オサガニに近い種ではないだろうか。


海水のエビ。小さくて同定不可能。

풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)
풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)が出た!
緑のきれいな目をしている。網にかかったこの個体は体長5センチ程度だが、풀망둑自体は世界最大級のハゼだったりする。最大で60センチくらいにまでなるらしいぞ。


また別なカニ。

풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)
もいっちょ풀망둑。


今度は師匠の網を覗いてみよう。

풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)
おおー、14センチくらいの풀망둑だ。このくらいなら十分おかずになる大きさだねぇ。なんでも身が柔らかくとても淡白でうまいらしいじゃない。

민물두줄망둑(ミンムルトゥージュルマンドゥク 和名シモフリシマハゼ Tridentiger bifasciatus)
민물두줄망둑(ミンムルトゥージュルマンドゥク 和名シモフリシマハゼ Tridentiger bifasciatus)。こいつは泥の干潟にもいるのか。


先ほどのカニがこちらにも。


達人はというと……おお?なんじゃこのハゼは?師匠も同定を一時保留。

얼룩망둑(オルルクマンドゥク 和名ヘビハゼ Gymnogobius mororanus)
うはー透き通ったハゼだねぇ。사백어(サーベゴ 死白魚 和名シロウオ 素魚 Leucopsarion petersii)みたいだけど違う。사백어だと体の真ん中に気泡のようなものが見えるからな。
師匠によると、얼룩망둑(オルルクマンドゥク 和名ヘビハゼ Gymnogobius mororanus)というそうな。でも、こんなにトランスルーセントなのに、どの辺が얼룩(オルルク ブチ)なんだろう?


海水のエビ。これも食べたらうまそうだねぇ。


体長3センチくらいのボラの稚魚。韓国では、ボラは3種類ほど知られていて、숭어(スンオ 崇魚 和名ボラ Mugil cephalus)、가숭어(カースンオ 假崇魚 和名メナダ Chelon haematocheilus)、등줄숭어(ドゥンジュルスンオ 등줄崇魚 和名セスジボラ 背筋鯔 Chelon affinis)がいる。師匠が同定してくださったけど、忘れちゃった。

ところで気づいておりましたか?達人の網、実はすごく目が細かいの。

つ■達人の道具その2:稚魚족대(ジョクデェ 大陸式のサデ網)

稚魚用の족대(ジョクデェ 大陸式のサデ網)。とにかく小さい魚や細い魚をとるための網だが、真のターゲットは실뱀장어(シルペムジャンオ 실(糸)뱀(蛇)長魚 シラスウナギ)だったりするのだ。

풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)
풀망둑たち。これ本当におかずになるんじゃない?


達人の網にかかった稚魚。わしのデジカメの1センチマクロ機能で撮影してみた。
師匠いわく、「油ビレが見える」とのこと。빙어(ビンオ 氷魚 和名ワカサギ Hypomesus nipponensis)の稚魚じゃないだろうかとのことだが、果たして?

この他に、모치망둑(モーチーマンドゥク 和名アベハゼ Mugilogobius abei)等がとれたけど、やはり水が多いためか想定された種類の魚たちがとれない。
わしも족대だけじゃなく三角フレームのタモ網をもってきて泥を削り取るようにしたら良かったかなぁ。


というわけで場所を移動。先ほどよりもずっと海に近いところだが、川の水が流れ込むところ。
おお!? 右の草むらと草むらの間で何やらピョコタンピョコタン跳ねているやつらがいるぞ?

말뚝망둥어(マルットゥクマンドゥンオ 和名トビハゼ Periophthalmus modestus)
말뚝망둥어(マルットゥクマンドゥンオ 和名トビハゼ Periophthalmus modestus)キタ━━ヽ(゚ω゚)ノ━━!!
それにしても、こいつらをつかまえる方法ってガサガサじゃないよ!
網に追い込みはするけどさ、もうなんというか、足場の悪いところでカエルを捕まえている感じ。
でも、その跳び方が非常にトリッキー。泥の穴に入ってしまったらほじり出そうとしても取れやしない。

말뚝망둥어(マルットゥクマンドゥンオ 和名トビハゼ Periophthalmus modestus)
師匠が말뚝망둥어をきれいに洗って、腕に乗せた。ぷくっと頬を膨らませて、その後動かず。捕まえるときはあんなに跳ねていたのに、意外とじっとしているもんだな。


しばらく말뚝망둥어とたわむれた後、川の水が流れるところでガサガサしてみた。水が流れるところは水深は10センチもないが、干潟の海水が直接上流に流れ込まないようにするための堰があり、その下だけは結構深くなっていた。

흰발망둑(フィンバルマンドゥク 和名アシシロハゼ Acanthogobius lactipes)
体に細く白い横帯が数本入るこの魚は、흰발망둑(フィンバルマンドゥク 和名アシシロハゼ Acanthogobius lactipes)だ。

흰발망둑(フィンバルマンドゥク 和名アシシロハゼ Acanthogobius lactipes)
흰발망둑をもうちょっときれいに撮ってみた。で、何故この一つ上のような写真を撮ったかというと、申し訳ないことにこの一つ上の写真は実は失敗した写真なのだが、「アシシロハゼ」の名前の由来となった特徴がある。腹ビレと尻ビレに白く太いラインが入るのだ。

민물두줄망둑(ミンムルトゥージュルマンドゥク 和名シモフリシマハゼ Tridentiger bifasciatus)
ここでも민물두줄망둑(ミンムルトゥージュルマンドゥク 和名シモフリシマハゼ Tridentiger bifasciatus)がとれるな。

풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)
そしてここでも풀망둑(プルマンドゥク 和名ハゼクチ Synechogobius hasta)。


そして뱀장어(ペムジャンオ 뱀(蛇)長魚 和名ニホンウナギ 日本鰻 Anguilla japonica)キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
ちなみに達人は例の稚魚족대を使って、師匠は大きな観賞魚用タモ網を使って실뱀장어(シルペムジャンオ 실(糸)뱀(蛇)長魚 シラスウナギ)を数匹とってる。わしの網は目が粗いので실뱀장어はすり抜けたようだがこの大きさはすり抜けなかったのだな。万が一抜け出すとやばいので達人の稚魚족대に入れて撮影した。
なお、ここでとれた뱀장어や실뱀장어は達人の商売へと使われることに。

말뚝망둥어(マルットゥクマンドゥンオ 和名トビハゼ Periophthalmus modestus)
最後にもう一回말뚝망둥어を眺めたりして。
第1背びれと第2背びれとの間が開いている。第1背びれをたたんでも、そのヒレは第2背びれには達しない。
しかし、韓国には「第1背びれをたたむと第2背びれに達する、ヒレの大きなトビハゼ」がいるのだ。
これからそいつに会いに行く。


というわけで、まだ続く!
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プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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