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師匠に達人に大先輩と舒川(ソチョン)遠征!(今回はガサガサしてません)

今年の10月の事。職場で2日連休ができたので、どこかガサガサしに行きたいなぁ……今まで自力採集に一度も成功していない가시납지리(ガシナプジーリー 和名チョウセントゲタナゴ コウガイタナゴ Acanthorhodeus gracilis → Acheilognathus chankaensis)とかとれたらいいなぁ……と、師匠主催の「韓国の魚カフェ(インターネット上の同好会のようなもの)」でつぶやいたところ、達人조先生が「その頃ならちょうど空いてるよ」と댓글(デェックル コメントのこと)を下さった。
達人と一緒にまたガサガサができる!と飛び上がって喜んだわしは早速網の修繕などをしながら準備をしていたのだが、その出かける2日前、うちの막내(マグネェ 末っ子)が「腹が痛い」と言い出した。大便をしてもそれはおさまらず、親に腹を触らせたくもない様子なので、近くの救急病院に連れて行ったところ、「盲腸の可能性があるので大きな病院に行け」と言われた。
춘천(チュンチョン 春川)にある大学病院に連れて行き、CTなどの検査をした結果、盲腸でその日のうちに入院と言う事になってしまった。
そんな訳で、2連休はガサガサどころではなくなってしまった。泣く泣く達人조先生に電話するわし。「そういうことなら、仕方ないじゃないか。」との声をかけてくださったが、あまりにも申し訳ない限り。

結局막내は、入院して翌日手術(当日は日曜日だったので)の予定のところ、なんとなく人材が揃ってしまったようで当日の夜に開腹手術となった。最近は虫垂炎の手術に開腹手術をせず腹腔鏡を使うということだが、それは患者が大人の場合。子供はおなかの皮下脂肪が少なく、また回復も早いため、開腹手術となった。傷口は横に3センチくらい。
でもって、次の日の夜におならが出て、5日間入院見込みのところを3日間で退院した。

また、11月も職場で2日連休ができることとなった。これには少々紆余曲折があったが、結果的に達人조先生と師匠が1日だけ参加できる事となり、さらに日本から「大先輩」井上さんが参加する事となった。まぁこれはわしから見た場合。
その井上さんだが、日韓国交正常化の交換留学生第1号の一人として韓国の大学に留学、留学中に韓国柔道の発展に一枚絡み、帰国後も毎年1回は来韓して旧友と交流し、2009年に「韓国でタナゴ釣りを楽しむ」という目的で来られて以来、来韓しては各所でタナゴ釣りをされていることは、旧日韓ちゃんぽん以来お伝えしているところだ。
そして、韓国在来種のタナゴで井上さんが「まだ釣った事のない」タナゴが가시납지리であり、これを釣る事ができれば韓国在来種のタナゴの全種制覇グランドスラムという事になるわけだ。
そんなわけで、今回の遠征の主役は井上さんだったりする。で、井上さんから見ると、達人と師匠が来韓1日目と2日目に同行し、わしが2日目と3日目に同行するというかたちになる。集合場所は達人の館のある忠清南道보령(ボーリョン 保寧)だ。そこからどこの川へ行くのかは達人の手の内と言うわけ。

そうなっては、わしとしても自分の1日目を充実させねばならぬわけで。当初は自分の1日目昼頃に集合場所に行ければ良いかなと思っていたが、わしが到着する前から他の方々テンション上がっていそうだし、天気予報によるとわしの2日目(井上さんの3日目)は午後から雨が降るという予報になっていた。(ただし前日の天気予報だったりする)

20131124072756.jpg
そんな訳で、夜明け前から出発して、他の方々がちょうど朝食をとられたすぐあとに合流した。
 
さて、出かける前に一度メンバー紹介。
今回のメンバーは、わしを入れて6名。まず達人조先生ご夫妻。前回、達人の館を訪ねたときには奥様の目に病気があったが、どうやら完治された模様。そして「今回は釣るまで帰らん!」と意気込んでいらっしゃる井上さん。この3人が達人の車に乗ることとなった。
師匠は今回、彼女さんを連れてきていた。同じ研究室の後輩で、タナゴの研究をされているとのこと。挨拶して早々に驚くべき事実が。実はわしが師匠に頼まれて採集した떡납줄갱이(ットクナプジュルゲンイ 和名カラゼニタナゴ Rhodeus notatus)は、彼女さんのサンプルデータとして使われたとのことで、謝辞を受けてしまった。なんと、こんなつながりがあったとは!
それでこの3人が師匠の車に乗り、達人の車の後をついて行く、というかたちになった。

行き先は서천(ソチョン 舒川)。保寧からは南に30キロちょっと行ったところになる。高速道路が使える距離だが、達人は下道をずっと走っていった。実は保寧というところは前回紹介したように海水浴場やら干潟やら港やらで有名であるだけでなく、この地方で採取される「오석(オーソク 烏石)」という黒い石の産地となっていて、石切場や石材加工場を通りながら走っていった。

車の中では、師匠といろいろな話をした。その中でも一番印象深かったのは、日本と韓国の魚研究者の結婚式のときの話。OIKAWAMARU殿は新郎と新婦両方の知り合い、師匠は新婦の知り合いということで、전주(ジョンジュ 全州)で韓国の伝統にのっとった結婚式に両者とも参列されたのだが、なんと!師匠はおいかわ丸殿との交流を果たしていたのだ!!

ヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノ アナウレシヤ

おいかわまる殿!今度来韓の折には師匠がご案内をすると仰っておりますぞ~。その際にはぜひワタクシめに通訳を~^^
この日韓研究者同士の結婚式、近畿大の細谷先生率いる元気の良い若い衆も来られていて、結婚式の後は왜몰개(ウェーモルゲェ 和名ヒナモロコ Aphyocypris chinensis)の採集ツアーということで全州市内から30キロちょっと行ったところまで出かけたらしい。


そうこうしているうちに現場到着。
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現場はこんなところ。達人によると、ここのあたりはありとあらゆるタナゴが生息するらしい。ガサガサしたら楽しそうなところだ。しかし今回はみんなでタナゴ釣り。わしもタナゴ釣りの竿を持ち、井上さんから黄身練りをもらって、達人の案内に従って歩く。

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少々歩くと、堰があり、その堰の上から魚を狙えそうだった。右のほうに橋が見えるが、

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その橋の下の、写真で丸くなっているあたりを中心として、ものすごい数の魚の群れが見える。達人曰く、この群れを構成する魚の90%以上が가시납지리であるとのこと。うはーすげえ。でもこの群れ、ごくたまにしか堰のところまで近づいてくれず、ひたすら橋の下。堰から橋の下までは10メートルくらいあり、タナゴ釣りの竿では届かない。下流方面から橋の下まで渡って来れそうであるけれども、ウェーダーがないと渡ることができない。わしや師匠たちも竿を出したが、魚は近づきもせず。
結局、目標の魚を目にしておきながら、この場所では釣りにならず、達人が「次のポイントに行こう」の一声で移動する事となった。


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10分ちょっと移動して到着したのがここ。貯水池から流れてきた用水路のような感じのところ。土手は車の通る事のできる道があるものの、草ぼうぼうで普通の車なら敬遠したくなるような道を入っていった。

20131124104850.jpg
その橋の下でトライ。ここなら竿を出せそうだと井上さん。

20131124104940.jpg
上から見守る達人。上からだと魚の群れの動きが良く分かる。偏向グラスをかけている井上さんの目にも魚の動きが見えているはず。

20131124110855.jpg
川底は泥底というか粘土のような感じになっていて、橋の下はひざ上くらいの水深となっており、そこに魚が群れている。
わしも竿を出してみた。目視だけで、明らかにでかいタナゴと、"붕어(ブンオ 鮒魚 和名フナ Carassius auratus)"、"몰개(モルゲェ 和名不明 コウライデメモロコ? Squalidus japonicus coreanus)"、피라미(ピラミ 和名オイカワ Zacco platypus)、동자개(ドンジャゲェ 和名コウライギギ Pseudobagrus fulvidraco)がいるのが分かる。師匠はこの他に、메기(メギ 和名ナマズ Silurus asotus)が泥底に穴を掘って棲んでいると言い、また"강준치(カンジュンチ 江준치 和名カワヒラ Erythroculter erythropterus)"もいるとも言っていた。

井上さんの竿に魚がかかりだす。まずは몰개。続いて피라미。タナゴは一見興味を示すがかからない。몰개はよくかかる。
エサを黄身練りからグルテンへと変更。すると붕어がかかりだす。タナゴは興味を示さない。(この辺の実況は井上さんが釣りながら話していた内容による)

そこで、井上さんは針を極小のものへと変更。師匠が「가시납지리の口は非常に小さい」というのを思い出されたのか。エサもふたたび黄身練りへ。すると……

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何匹か外道を釣ったあとに、ついに本命のタナゴが来た!!

가시납지리(ガシナプジーリー 和名チョウセントゲタナゴ コウガイタナゴ Acanthorhodeus gracilis → Acheilognathus chankaensis)
これが待望の가시납지리(ガシナプジーリー 和名チョウセントゲタナゴ コウガイタナゴ Acanthorhodeus gracilis → Acheilognathus chankaensis)だ!!
あまりの嬉しさに、写真を撮りまくる井上さん。そしてやっと、生簀を用意していなかった事に気づく。反対岸から師匠が生簀として使えるものを投げてくれたものの、そこに水を入れるのに苦労(釣竿を片手で持ったまま、タナゴが外れないようにしつつ、もう片方で水を汲もうとした)しつつ、そこでファンブル。井上さん、滑って水の中に落ちてしまった。ズボンと靴が泥だらけ。おまけにスマートフォンを水にぬらしてしまった。

ちょうど雨が降ってきた事もあり、井上さんが昨日宿泊したホテルに戻ろうということになった。ホテルまで戻れば、替えのズボンや靴もあるということだったし。実は、天気予報はこの日の午後から深夜にかけて雨というふうに変わっていた。

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ちなみに、井上さんがグランドスラムを達成しようとしている頃、達人夫妻は下流のほうで貝をとっていた。そして、大きな網は持っていなかったように見えたのだけど、가시납지리を4匹ほど捕まえていて、井上さんの釣った個体とともにお持ち帰りする事となった。

20131124151209.jpg
かくして、いったん保寧のホテルまで戻った後、達人の館へ。いやぁ、今年3度目だ。でも今回は雨。

20131124151643.jpg
おお?さっそく何かいるぞ。ウナギっぽいけど随分灰色な気がする。でもウナギだったら、こんなふうに入れておいたらすぐさま脱走するよね。
そこに師匠、「ああ、これ개소겡だね」

개소겡(ケェソーゲン 和名ワラスボ Odontamblyopus lacepedii)
개소겡(ケェソーゲン 和名ワラスボ Odontamblyopus lacepedii)!!
ギャース!!あの「有明海のエイリアン」と呼ばれるワラスボでありますか!!

개소겡(ケェソーゲン 和名ワラスボ Odontamblyopus lacepedii)
いやぁ、初めて見たよ。死んだ干物を見る前に生きた実物を見て良かったかもヽ(´д`)ノ
しかしこいつ、本当どうやって生きてるんだろう。

드렁허리(ドゥロンホリ 和名タウナギ 田鰻 Monopterus albus)
드렁허리(ドゥロンホリ 和名タウナギ 田鰻 Monopterus albus)も数匹、水が数センチ張られただけでエアレーションもしていないたらいの中にいた。前回せっかく捕ったのにまともな写真も撮れず、気がついたら我が家のデルヘッジ様の餌食となっていたからなぁと、ここぞとばかり写真を撮ってみた。

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別のたらいには떡납줄갱이(ットクナプジュルゲンイ 和名カラゼニタナゴ Rhodeus notatus)がいっぱい。いっぱいすぎてくたばりかけとるやん。そしてそれを物色しだす師匠と彼女さん。全国の떡납줄갱이を研究するだけに、熱心に見比べていらっしゃる。

가시납지리(ガシナプジーリー 和名チョウセントゲタナゴ コウガイタナゴ Acanthorhodeus gracilis → Acheilognathus chankaensis)
さて、ここで改めて落ち着いて가시납지리(ガシナプジーリー 和名チョウセントゲタナゴ コウガイタナゴ Acanthorhodeus gracilis → Acheilognathus chankaensis)の撮影タイム。
ひげは痕跡程度。体はギンギラギンだが、えらぶたの後方上側に暗点(いわゆるタビラ斑)がある。この写真ではわかりにくいが、背びれと尻びれに줄납자루(ジュルラプジャールー 和名チョウセンイチモンジタナゴ Acheilognathus yamatsutae)のような縞が入っている。そして尻びれのふちが黒。

20131124155337.jpg
フラッシュを連動させて撮影する師匠。

가시납지리(ガシナプジーリー 和名チョウセントゲタナゴ コウガイタナゴ Acanthorhodeus gracilis → Acheilognathus chankaensis)
가시납지리をもういっちょ。

この後、いろいろ達人の館を見物しつつ、ちょっと休憩したところで、師匠たちが帰らなければならない時間となったため、いったん保寧の市内まで送っていただき(わしの車も市内のホテル前に止めたままだったし)、そこで解散という事になった。翌日は師匠と彼女さんは大学へ、達人ご夫妻は朝早くから慶尚北道の안동(アンドン 安東)に行かねばならないため、夕食前ではあったが今後の再会を約束しつつ解散した。


続く。
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コメント

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No title

この度も又、ほんとに御世話になりました。有り難うございます。
アキミツ様とのご縁が無ければグランドスラムどころか韓国固有種のタナゴ一匹にも出会えなかったでしょう。

最後の가시납지리写真が綺麗ですね。私のスマホ写真とは大違いです。
達人조先生の話では、「婚姻色の出た가시납지리オスは見応えあるよ~!」でしたので、
来春には早速にオス君に会いに行くつもりです。
また、お暇な時にDaum地図でポイントして頂ければ大変助かります。


Re: No title

井上様
コメント有難うございます。そしてグランドスラムおめでとうございます。

> この度も又、ほんとに御世話になりました。有り難うございます。
> アキミツ様とのご縁が無ければグランドスラムどころか韓国固有種のタナゴ一匹にも出会えなかったでしょう。

こちらこそいつもお世話になりっぱなしで、有り難くも申し訳ない気持ちでいっぱいです。

> 達人조先生の話では、「婚姻色の出た가시납지리オスは見応えあるよ~!」でしたので、
> 来春には早速にオス君に会いに行くつもりです。

それにしても、最初に行った場所は相当な群れでしたね。
来春は、ウエキゼニタナゴの時のような「入れ食い天国」になることを期待したいですね。
自分も가시납지리の最高の婚姻色をこの目で見てみたいです。
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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