仕事が遅くなった帰りに夜ガサガサ2つ

前回ブログを更新してから、なんか1ヶ月すぐ経ってしまった。
その間何の活動もしていない、という訳ではなく、むしろ充実していたくらいなのだが、振り返ってみると実に記録に乏しい。
そこで今回は、「仕事が遅くなった帰りに夜ガサガサ」を2つお送りしようと思う。

まずは一つ目。


この場所は홍천강(ホンチョンガン 洪川江)の支流。ここよりもさらに下流側にある支流の、洪川江との合流点に近いところ。
で、見えている橋は、構造を見ると恐らくは「雨が降れば川底に沈む橋」だったものが、上流側に土砂がたまりすぎて管がつまってしまい、「車の渡れる堰」のようになってしまっているものと思われる。
この場所の上流側は土砂がたまり過ぎ、そこに植物が生えて、ほとんど湿地帯のようになっていたが、下流側はそのすぐ下だけそこそこ深くなっており、そこに魚が密集していた。

참마자(チャムマジャ 和名ズナガニゴイ Hemibarbus longirostris)
참마자(チャムマジャ 和名ズナガニゴイ Hemibarbus longirostris)。


납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)と思われる幼魚。
줄납자루(ジュルラプジャールー 和名チョウセンイチモンジタナゴ Acheilognathus yamatsutae)と思われる幼魚も相当いたが、夏なのでみんな色あせていて、夜は同定が難しい。

각시붕어(カクシブンオ 和名ウエキゼニタナゴ カラバラタナゴ Rhodeus uyekii → Rhodeus sinensis)
각시붕어(カクシブンオ 和名ウエキゼニタナゴ カラバラタナゴ Rhodeus uyekii → Rhodeus sinensis)。ちょっと移りの悪い写真だが、각시붕어らしい「青いラインと尾びれ中央のオレンジ色のライン」が一応出ているので。

얼룩동사리(オルルクドンサリ 和名セマダラドンコ Odontobutis interrupta)
얼룩동사리(オルルクドンサリ 和名セマダラドンコ Odontobutis interrupta)。

꾹저구(ッグクジョグー 和名ウキゴリ Chaenogobius urotaenia)
꾹저구(ッグクジョグー 和名ウキゴリ Chaenogobius urotaenia)。

他には、피라미(ピラミ 和名オイカワ Zacco platypus)、모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)、메기(メギ 和名ナマズ Silurus asotus)なんかがいた。메기は体長15センチほどだったが、体に大きな傷があったのですぐリリース。
메기に限らず、ここでとれた魚には体に傷を持つものが多かった。止水域に浮かぶ鳥の羽の多さを見て、ここは水鳥の狩場であり、狩りそこなった魚たちがこうして傷を持ちながらこの場所にいるのだろうと思った。実際ガサガサやっている最中に鳥が来たしな。
 
さて、もうひとつの川は、我が家のすぐそばを流れる조종천(ジョージョンチョン 朝宗川)の支流(支流の支流かな?)。ここはかつて師匠と一緒に미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)やら둑중개(ドゥクジュンゲェ 和名キビレカジカ 黄鰭鰍 Cottus koreanus)やらを採集した川であり、ここでも紹介した事のある川だ。

ところが今回行ってびっくり。そこはまるで草ぼうぼうの休耕田のような湿地と化していた。

今年は雨が少なかったから、川に流れる水の量も減り、水を求めて植物達がどんどん進出してきたためこんな風になってしまったのか。かつてカボチャ大の石がゴロゴロしていた川底には泥がたまりだし、さらに植物が根やらランナーやら茎やらを伸ばしていて、いやはや本当になんか、休耕田を水を適当に通したまま放っておいたらこんな風に荒れ果てるのではないだろうか、と思うような景観になっていた。
夜になると妄想はいろいろ膨らむもので、我々のご先祖様がこんな草ぼうぼうの湿地帯の中から稲の群落を探し出し、毎年実をとって食べていたのをそのうち実やら株やらを採ってきて自分の家の前で栽培を始めたのが稲作かなぁ……なんてことも考えたりした。

ともあれ、魚とりの話に戻すと、川がこんな状態だから網の下の部分に鉛玉がついているだけの족대(ジョクデェ 大陸式のサデ網)では網が入らない。フレームの硬い三角タモ網は置いてきてしまった。仕方がないので藪を掻き分けつつ水がそこそこ広く深くたまっているところとか、水の流れが速くて植物達が進出できていない場所なんかを探し出してはガサガサしてみた。

버들치(ボドゥルチ 和名コウライタカハヤ Rhynchocypris oxycephalus)
버들치(ボドゥルチ 和名コウライタカハヤ Rhynchocypris oxycephalus)。水が冷たければ、渓流でも湿地帯でも用水路でもOKな魚の代表格と言えるだろうか。

참갈겨니(チャムカルギョニ 和名不明 カワムツの新種 チョウセンカワムツ? Zacco koreanus → Nipponocypris koreanus)
참갈겨니(チャムカルギョニ 和名不明 カワムツの新種 チョウセンカワムツ? Zacco koreanus → Nipponocypris koreanus)。こいつらも川の中・上流部にはたいていいる。それにしても、背景が暗いと背びれに入っている白い模様がくっきり浮かび上がるな。逆に黒い模様が沈んでしまっているけど。

미꾸리(ミックリ 和名ドジョウ Misgurnus anguillicaudatus)
미꾸리(ミックリ 和名ドジョウ Misgurnus anguillicaudatus)がとれた。この辺だと山の中でも田んぼができていたりして、渓流魚が住むような場所でもドジョウが出現したりするので、川が田んぼと化したせいでドジョウが入ってきた、という風には一概には言えないのだが。

うーむ、なんか今のこの川にぴったり合いそうな魚たちばかりだぞ。
かつてのような「川の上流部」を表す指標のような魚たちは現れないものか、と苦労した結果が次の通り。

대륙종개(デェーリュクジョンゲェ 大陸條鰍 和名不明 continental stone loach = タイリクフクドジョウ? Orthrias nudus)
대륙종개(デェーリュクジョンゲェ 大陸條鰍 和名不明 continental stone loach = タイリクフクドジョウ? Orthrias nudus)。こんなに環境の変化があるにも拘らず、こいつらは探すところを探せば相変わらず多かった。

퉁가리(トゥンガリ 和名コウライアカザ Liobagrus andersoni)
퉁가리(トゥンガリ 和名コウライアカザ Liobagrus andersoni)。早瀬に住む魚ではある。

쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)
쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)。これも早瀬に住む魚だ。実に良い感じにキンキラキンになってきているではないか。

しかし早瀬や渓流に住む魚を探しても、結局はここまでとなった。미유기はともかく、둑중개が一匹も現れないというのがショックだった。今年はいったいどうなっているんだ!?


川の下流側。ちょっと行ったところにそこそこ有名になってしまった樹木園があり、ペンションや別荘が並んで、ついに24時間のコンビニが出来てしまっていた。神々しく光っているのはそのコンビニの明かり。
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コメント

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拝聴、拝読、拝観

お元気そうで何よりです。

水位が上昇すると水没する橋、小生もニュース等で何度か見ました。

日本ではなかなかないですな・・・。

それにしましても、ハンディな水槽の写真、いつも感心、感嘆、嘆声・・・!!! です。

シュリ、キンキラですね^^;

文末の、コンビニ云々、激しく同感。

文明の悪しき部分が、自然の川に迫ってきている感、ありあり。

韓国もか・・・ と思うと残念!

Re: 拝聴、拝読、拝観

韓鮒次郎様
コメント有難うございます。

> それにしましても、ハンディな水槽の写真、いつも感心、感嘆、嘆声・・・!!! です。

これは、このブログによく出てくる井上様からいただいたものです。
本当にこの水槽は、良く出来ていますね。
以前は、無印良品から出ていたアクリルケースを使用していたのですが、商品コンセプトが変わってから水槽として使えない製品しか作らなくなってしまって、傷ついたので新しいものを買おうと思っても買えません。


> 文末の、コンビニ云々、激しく同感。
>
> 文明の悪しき部分が、自然の川に迫ってきている感、ありあり。

本当に、こんな田舎に何故コンビニが!?と思うような感じで立っています。

No title

こんにちは。
朝宗川の支流ですので、ニセヨーロッパタナゴを期待しましたが当日は御留守でしたか。
私としましても(随分と情報を頂きましたのに)今回も、ホンモノヨーロッパタナゴに出会えませんでした。
来春は又、청평の한강납줄개から遣り直しでございます。コンビニの照明で夜釣りも出来そうですね。

Re: No title

井上様
コメント有難うございます。

> こんにちは。
> 朝宗川の支流ですので、ニセヨーロッパタナゴを期待しましたが当日は御留守でしたか。

この場所はかなり上流ですので、ニセヨーロッパタナゴは生息していませんです。


> 私としましても(随分と情報を頂きましたのに)今回も、ホンモノヨーロッパタナゴに出会えませんでした。
> 来春は又、청평の한강납줄개から遣り直しでございます。コンビニの照明で夜釣りも出来そうですね。

来春は「가시납지리の婚姻色」というイベントも待っておりますぞ。
来韓の際は是非ご一緒させてくださいませー
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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