2015年 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。

2014年の11月・12月は、ろくに記事も書くことが出来ず申し訳ございません。

2014年は、自分の周りでは「今までに対するなんらかの結果が出て、新しいステージへ進む節目の年」となっていたように思います。
それは、気分の良い結果もありますが、必ずしも気分の良い結果ばかりというわけにはいかず、厳しい結果となったものもあるように思います。
自分も今、気分の良い結果と厳しい結果を抱えながら、始まったばかりのネクストステージをたどたどしい足どりで歩んでいるような感じです。


気分の良い結果と言えば、2014年、ついに自分の名前が論文に掲載されました。
自分が論文を執筆して、それが認められたのなら、それはとてもすごいことなのですが、残念ながら自分は研究職への道から外れてしまった身。今から大学に行って勉強し直すには時間的にも経済的にも年齢的にも困難になってしまった状況です。しかしながら、こんな自分にもできることがあります。それは採集を手伝う事。それで、スペシャルサンクスというかたちで名前が載りました。

ひとつは師匠の論文。
「Pseudo but actually genuine: Rhodeus pseudosericeus provides insight into the phylogeographic history of the Amur bitterling」というタイトル。한강납줄개(ハンガンナプジュルゲェ 漢江납줄개 和名ニセヨーロッパタナゴ Rhodeus pseudosericeus)に関する論文です。
師匠と自分と한강납줄개に関する因縁は、おおよそこちらに書いてある通り。でもって論文の内容はというと、こちらで師匠が한강납줄개について語ったのをまとめたものとなります。

もうひとつは台湾の方の論文。
「Phylogenetic relationships of Acheilognathidae (Cypriniformes: Cyprinoidea) as revealed from evidence of both nuclear and mitochondrial gene sequence variation: Evidence for necessary taxonomic revision in the family and the identification of cryptic species」というタイトル。
ちょっとした紆余曲折がありましたが、つまるところ、この台湾の方から依頼を受けて、自分がいくつかの種類の韓国タナゴを採集して、それをソウル大学に持ち込み、そこで遺伝子解析がされて、そのデータが台湾の方のところへと渡ったのであります。こんな自分でも旧帝大卒ですので、同じ旧帝大であるソウル大を初めて訪れる事ができ、心躍りました。
といってもこの出来事は2014年ではありませんが。時期的にはやはりこちらの記事を書いた頃となります。しかしながら、採集をお手伝いした事がこのようにきちんとした結果を結ぶことができて、自分も嬉しい限りです。
時間と経済と事情が赦すならば、一度台湾を訪れてみたいものです。もっとも、自分の興味は台灣石鮒(タイワンタナゴ Tanakia himantegus)というよりはどちらかというとタニノボリとかGobiobotiaとかのほうですが!!


さて、今年2015年は、申し訳ありませんが以前にも増して更新頻度が落ちるかもしれません。
自分としては韓国での魚採集を続けていきたいし、まだ出会っていない魚たちと出会うために遠征に行きたいとも思っているのですが、自分以外の様々な事情からそれがなかなか叶わなくなる可能性があります。今シーズンは冬の到来がとても早く、11月中旬にして真冬日を迎えてしまったりして、採集が全然出来ていないこともブログ更新が途絶えた原因のひとつであります。

今年早々にブログ修正をやっておかねばならないことがあります。
まずは、師匠とそのカフェ(インターネット同好会のようなもの)メンバーにより、칼납자루(カルラプジャールー 和名コウライボテ Acheilognathus koreensis → Tanakia koreensis)の洛東江水系に生息する個体群がついに新種認定されましたので、その辺をまとめたり、こちらとかこちらとかを修正せねばなりませぬ。この辺の記事も、「きっちり修正入れといてな」と言われているような気がするし。

それから、旧日韓ちゃんぽん記事のサルベージも残っています。ちゃんと写真も高解像度にてあげなおします。


本格的な採集は、やはり暖かくなって花が咲き出してからということになるかと思いますが、どうか末永く「日韓ちゃんぽん」をよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
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コメント

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No title

Akimitsu様、新年明けましておめでとうございます。
「낙동납자루」と「隈取り새코미꾸리」の修正ですね。頑張ってください。
日韓ちゃんぽん記事を楽しみに暮らしている老骨には、清平方面のシーズンOFFが長過ぎて詰まらんです。
ことしも宜しくお願いします。

2月にハノイ方面に行くのですが、ベトナムにもタナゴ居ますか?

No title

アキミツさま

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

アキミツさんの2014年の2つの論文は、私もとても嬉しかったです。
日韓ちゃんぽんで披露されている実体験に基づく淡水魚の知識はいつも「すごいなぁ〜」と感心させられっぱなしだったので、それが学術上でも業績が残されたので、本当に喜ばしい事だと思います。

益々の韓国のお魚事情の情報発信、楽しみにしております。


そして、この場を借りて、井上さんにベトナムのタナゴについて。

ベトナムでもタナゴはいますよ。
Rhodeus spinalis と オオタナゴに似た小型の未記載種を捕まえました。
まず1つめの場所は、ハノイの北西にあるダイライ(Dai Lai)湖。ここは大きな人工湖でそこで魚を捕っていた行商人がタナゴをもっていました。
湖が大きすぎたせいか、自分たちでは捕まえられなかったので、あまり期待はできないかもしれません。

それ以外の場所は、自分たちで捕まえたのですが、
ハノイから中国との国境の町ランソンLang Son(ハノイの北東)に向かう幹線道路沿いの小川と、
ハノイから南西方向にあるへんぴな小さな町マイチャウMai Chauに向かう途中で、車で1〜2時間ぐらい (だったかな?) 走ったところです。

ランソン辺りはタナゴが記載された場所も近くにあるので、釣れる可能性はあると思います。ちなみに町を流れる川でヒガイを捕まえました。

問題は、僕が行ってから7年くらいはたっているので、環境が様変わりしているかもしれないということでしょうか。

とにかく、町の周辺から離れないとタナゴに限らず魚の採集は難しそうです。


No title

らいあます様、こんにちは。

ハノイのタナゴ情報を沢山いただきました。トゲバラタナゴですか・・・、こりゃ面白くなりそうです。
ハノイ市内には池が沢山見られますが、タナゴは居ないんでしょうね。
頂いた情報をもとに作戦を練ります。有り難うございます。

No title

井上さま

そうですね、池では採集していないので、よくわからないです。
というのも、こちらの採集方法が投網、手ダモなので、直接水の中に入らなければならず、
汚く入る事ができない場所が多いので、ベトナム近郊を外したり、人が少ないところを選びました。

うまくタナゴが釣れるといいですね。

Re: No title

井上様、らいあます様
コメント有難うございます。今年もよろしくお願い申し上げます。


>「낙동납자루」と「隈取り새코미꾸리」の修正ですね。頑張ってください。

ひとまず「낙동납자루」ですね。
「隈取り새코미꾸리」については、一覧表には既に載っているので問題ありませんが、줄종개などのように独立した記事をひとつ作りたいですね。


>清平方面のシーズンOFFが長過ぎて詰まらんです。

こればっかりは本当に申し訳ございません。


>オオタナゴに似た小型の未記載種を捕まえました。

こういう言葉がさらっと出てくるあたりがすごいですね。
本当に生物学は奥が深い。未知の領域がまだまだ広がっているのですね。
アジアの生物については、日本人の専門家が現地の研究者とタッグを組んで開拓していく必要があることをひしひしと感じます。らいあます様のような方が国の内外を飛び回っていらっしゃるのは希望です。

それはそうと、台湾の専門家の方の論文にらいあます様も名前を連ねているという内容が、本文からすっぽり抜けておりました。たいへん申し訳ございません。(>_<) m(_ _)m


ベトナムのタナゴは、タイワンタナゴ等と同様、繁殖期が冬なのでしょう。

すでにヨーロッパでタナゴ釣りを試みられている井上様はがベトナムにまで行ってタナゴ釣りをされてしまうとは、既に我知らずタナゴの生物系等地理学に足を踏み入れていらっしゃるのかもしれませんよ。

No title

エッ、ベトナムのタナゴは冬が繁殖期なんですか。こりゃぁ、もっと期待できますなぁ~。

いやいや、アハハ、偶々ハノイは取引先メーカーさんからの招待旅行でして、3泊4日の上に夫婦同伴なんですよ。時間も少なく、口煩い荷物が付いて来ていますので、如何にアイドリング タイムを見つけてFish&Runで釣果を出すかに懸かっているのであります。

No title

アキミツさん、こんばんは

大変ご無沙汰しております。先日はお年賀メールを頂きありがとうございます。

2014年は全くと言っていいほど何もしていない年になってしまいました。
2015年もしばらくは………。

趣味としての採集が誰かのお役に立ち、記録として残るというのはとても嬉しい事ですね。
実は私も、台湾出版のハゼ図鑑に少し協力させて頂きました。

もし台湾へ行かれる際はご連絡くださいね。
電車で行ける場所で、タイワンタナゴとタニノボリ採集出来ますので。

井上さんは既にヨーロッパタナゴも釣られているのですか~
凄いですね!!
トゲバラタナゴもぜひ釣りあげて下さいね。

No title

アキミツさま 井上さま

淡水魚の話で盛り上がるのは楽しいですね。
アヤヨシさんの台湾の話も興味津々です。

昔、インド-パシフィックの国際魚類学会で、台湾が開催地になったのですが、行けなかったのが心残りで・・・

ただ、個人的にはベトナム北部、最高ですね。面白いです。
というのも、中国南部と東南アジアの魚が出会う場所で、日本になじみのある魚達が採集できるというのが魅力でしょうか。
井上さんはタナゴが一番のようですが、釣って頂きたいのは、フナとコイの中間種 Carassioidesですね。
あれは、感動しました。シルバーバルブかなと一瞬思ったんですが、よく見るとそれでした。
前に話したダイ・ライ湖にいるようなのですが、自ら捕まえることはできませんでした。

そうそう、ダイ・ライ湖は、その近くに水田が多いのでサナゴ粉を入れセルビンを沈めたんですが、グリーンバルブPuntius semifasciolatusとヒルしかいませんでした。
改めて考えるとそのあたりはタナゴが、少なそうな気がします。ただ、その近くの国立公園はヘビトンボの固有種が居るそうです。
博物館の昆虫研究者が捕まえにいった話をしていました。

ベトナムは他にも、ヒナモロコの近縁種、コイ科の大型肉食魚ボウウオ、ベトナム固有(?)のメダカO.pectoralis、クルター、東南アジアの代表種Osteochilusなんかもいますから、ほんと面白いですね。

再度、ベトナムに行ければ、中部か、紅河の上流に行きたいモノです。

井上さん、ベトナムでタナゴが釣れたら是非、教えて下さいね!!

ベトナムのタナゴ

井上様へ

ベトナムのタナゴが記載された採集地です。
最後の2つは大昔ですが、それ以外は2000年以降だと思います。
参考になれば・・・

Acheilognathus fasciodorsalis: Bàng River, Cao Bàng Province, Vietnam
Acheilognathus imfasciodorsalis: Bàng River, Cao Bàng Province, Vietnam
Acheilognathus polyspinus: Dáy River, Hòa-Binh, northern Vietnam
Acheilognathus elongatoides: Thuong River, Lang Son, northern Vietnam
Acheilognathus longibarbatus: Na-Ri River and Cao Bang River, northern Vietnam
Acheilognathus nguyenvanhaoi: Quing Ninh Province, Tien Yen River at Binh Lieu town, Vietnam
Acheilognathus polyspinus: Red River, Hanoi, northern Vietnam
*1972年の記載
Acheilognathus tonkinensis: Nam-kia River, affluent to River Noire, Upper Tonkin, northern Vietnam
*1872年の記載

No title

アヤヨシ様、こんにちは。

ヨーロッパタナゴ・・・・、未だなんですよ。4年前から欧州を西から東まで釣り歩いてますが・・・・、
釣れるのは変なのばっかりで、昨秋はスロバキアでイトヨの大漁でした。(笑)
アキミツ様から棲息ポイント情報を頂いているのに情けないやら申し訳ないやら・・・。

電車で行ける場所で、タイワンタナゴ・・・、とは嬉しいですねぇ。
私にも是非是非ご紹介くださいませ。タイワンタナゴも春がベストシーズンでしょうか。

No title

らいあます様、こんにちは。

またまた沢山のポイント情報を有り難うございます。
これ全部を回るには移住せねばなりませんぞ。(笑)

それにしてもベトナムには珍しい淡水魚が多いんですね。
グリーンバブルやシルバーバブルとか、もうこれは熱帯魚ですよね。
チョッと釣って見たいなぁ~・・・・・、いやいや、私はタナゴ専門!

最初のベトナム釣行でトゲバラタナゴに何んとか出会いたいものですが、
何故かベトナム行きが今後も続くような予感で一杯です。(笑)

No title

らいあますさん、井上さん、アキミツさん こんばんは。

ベトナム北部いいですねー。個人的にはグリーンバルブかなりツボです。
台湾でもさがしたのですが未だ未採集です。
台湾は、沖縄の魚類層に中華圏の魚類層が混ざっていてかなり楽しいですよ。
タナゴモドキとシマドジョウが同じ網に入ったりしてなかなか感動的でした。

タイワンタナゴの繁殖期ですが、1月に訪れた時は既にビカビカの個体が多かったです。
気温の下がる秋の終わりぐらいからが繁殖期なのかなと思います。
ぜひぜひタイワンタナゴ釣ってください。
アキミツさんにメールアドレスを聞いていただきご連絡頂けると幸いです。



アヤヨシさま

アヤヨシさま

ベトナムでグリーンバルブ、捕まえましたよ。
ハノイ近郊の水田の用水路で捕まえました。
Dai Lai Lakeの周辺ではグリーンバルブと一緒にヒルがたくさんいて、ぞっとしました(笑)

No title

アヤヨシ様、こんにちは。

1月で既にビカビカですか・・・、2月11日出発ですので大いに期待できそうです。

メールしました。宜しくお願いします。

No title

アキミツ様、らいあます様、アヤヨシ様、こんにちは。

ハノイ行って来ましたが、トゲバラタナゴには会えませんでした。ブルーギルの様な(ナイルティラピア?)ばかりで残念です。なかなか自由にさせて貰えず教えて頂いたポイントには遂に行けず、ホテル前の西湖とかその近辺の池で竿を出しました。
これはリベンジせねば成りません。唯、交通事情には驚きましたよ。北部の田舎で自由に釣り歩こうと思えばレンタカーが良いんですが、あのバイクの群れの中を運転する自信がありません。バスなんて走ってたかな~。タクシーをレンタルするしか無いのかな。
折角に沢山の情報を頂きましたのに釣果を出せず申し訳ありませんです。
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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