寒いけど本当の冬が来る前に上泉川夜ガサガサ

かつて、わしが住む韓国というところは四季がない国だと感じていた。
春と秋が短い気がしていた。11月中から3月末まで冬、4月から5月初旬までの40日くらいが春、5月中旬から9月末まで夏、10月から11月中までの45日くらいが秋、という感じで、実際11月中から3月末まで朝は気温が氷点下だし雪は降りだすし、5月中旬から9月末まで昼の気温は30度を超えていた。
でも最近は、韓国も春と秋が長くなってきた気がする。4月から6月いっぱいまでが春と思えるようになってきた。산수유(サンスーユー サンシュユ 山茱萸)が咲いたら春が始まって、개나리(ケェナリ レンギョウ)と진달래(ジンダルレェ カラムラサキツツジ)が咲き、桜と木蓮が咲き、철쭉(チョルチュク 躑躅 クロフネツツジ)が咲き、そして栗や薔薇が咲いたら春の終わりかな、って感じで、実際昼の気温が30度を超えるのは6月末になってからになってきた。
秋も、애매미(エェメェミ ツクツクボウシ でも鳴き声のプロセスが日本とちょっと違う)が鳴きやんだら秋が始まり、コオロギたちの演奏会があり、늦털매미(ヌットルメェミ チョウセンケナガニイニイ)が鳴き、木々の葉が紅葉して、その葉がすっかり落ちればもう冬なのだが、その紅葉の期間が長く多彩になったなと感じる。以前は葉が茶色く枯れていたのに、最近はカシワかなんかの植物が紅葉しているのを見るし、以前はあっという間に葉が落ちていたのに、철쭉がまるで花が咲いたかのよう…といえば大げさだが、その葉が見事に赤く紅葉しているのを見る。

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まぁそれはそうと、デルヘッジ様の贄がそろそろなくなってきたなと思い、今回も仕事が遅くなった帰りにガサガサしてきたのだが……その日はとても寒くて、スマホで地域の気温を見たら氷点下になってる。こりゃ近場で済ませるか、と思い、最近行ってなかった상천천(サンチョンチョン 上泉川)へ行ってきた。ウェーダーを履き、ウィンドブレーカーを着込み、頭にヘッドランプをかぶり、腰に魚を入れる水槽を装備した時点で、手袋が車のトランクに入っていないことが発覚。

冷たい水に素手でガサガサすること確定。(´・ω・`)


去年この川に行ったときは、突然道がなくなっていてびっくりしたけど、今回はちゃんと道ができていた。川のほうはというと、去年は注水植物で田んぼのようになっていたと書いたが、今年は田んぼのようではないもののやはり水辺の植物に覆われていて、地面の上数センチを水が流れているような状態だった。しかしそんな状況下で網が入りそうなところで網を入れてみたら……

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なーんと、エビ!! 새뱅이(セェベンイ 和名ミナミヌマエビ Neocaridina denticulata)かな?
旧日韓ちゃんぽんで記事を書いていた頃、かつてこの川をわしはエビ天国と呼んでいた。網を入れれば数百匹の単位でとれたというわけではないけれど、川を覗けばそこかしこに、明らかに魚よりも多い密度でエビがツマツマする様子が観察できたからだ。しかしそれもだんだん少なくなって、ある時は全く出会えないこともあった。しかし今回は結構な数を観察することができた。この場所でもっと増えてほしいので、大量ゲットしなかったけど。

긴몰개(ギンモルゲェ 和名ホソモロコ Squalidus gracilis majimae)
ほかにこの超浅いところを泳ぐ魚といえば、피라미(ピラミ 和名オイカワ Zacco platypus)とか참갈겨니(チャムカルギョニ 和名不明 カワムツの新種 チョウセンカワムツ? Zacco koreanus → Nipponocypris koreanus)くらいかなと思っていたら、意外と긴몰개(ギンモルゲェ 和名ホソモロコ Squalidus gracilis majimae)も混じっているようで。

まぁでもこんなのばかり追っていては不毛だし寒いし手がかじかんでしょうがない。そんなわけで、橋の下に行ってみることにした。果たして、ここはそこそこに深さがあり、数種類の魚たちが身を落ち着けていた。

まずとにかく目に付くのは붕어(ブンオ 鮒魚 和名フナ Carassius auratus)。ここってそんなに붕어が多かったっけ?と思うくらい。上から見て、ちょっとずんぐりしている魚は小さいのから大きいのまで붕어ばっかりだった。

붕어(ブンオ 鮒魚 和名フナ Carassius auratus)
まぁこんなのとかな。

붕어(ブンオ 鮒魚 和名フナ Carassius auratus)
ちょっと大きいとこのくらい。もっと大きいのもいるけど、こいつらは実にトリッキーな動きをし、網をかいくぐるのでうまくとれない。わしのほうも寒いのでいつまでも붕어と戯れるわけにはいかず。


そうこうしているうちにタナゴ(*゚∀゚)ハケーン
おお、なんか3種類くらいいるかもよ。

떡납줄갱이(ットクナプジュルゲンイ 和名カラゼニタナゴ Rhodeus notatus)
떡납줄갱이(ットクナプジュルゲンイ 和名カラゼニタナゴ Rhodeus notatus)!!
いやー、반가반가。やっぱりRhodeusは見ていてなごむねぇ。

납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)
납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)。小さい個体もいたけど、ここは大きい個体を写真に撮ってみた。こんな붕어と間違うくらい大きくてでっぷり太った奴らがいっぱいいて、こりゃデルヘッジ様も大満足に違いないとほくそ笑むこと限りなし。

そして! なんかよく見たら黒い魚がいる。上から見ると、フナやタナゴのシルエットなのだが、붕어よりも黒く見える。しかもスリムだ。こいつはもしかしたら、もしかするぞ。

한강납줄개(ハンガンナプジュルゲェ 漢江납줄개 和名ニセヨーロッパタナゴ Rhodeus pseudosericeus)
やっぱり한강납줄개(ハンガンナプジュルゲェ 漢江납줄개 和名ニセヨーロッパタナゴ Rhodeus pseudosericeus)!!
いやー嬉しや。去年出会えなかったもんなぁ。もしかして全滅かと思ってたよ。

한강납줄개(ハンガンナプジュルゲェ 漢江납줄개 和名ニセヨーロッパタナゴ Rhodeus pseudosericeus)
見てよこのオスの背中の黒さ。本当に한강납줄개はワイルドなタナゴだなぁ。

한강납줄개(ハンガンナプジュルゲェ 漢江납줄개 和名ニセヨーロッパタナゴ Rhodeus pseudosericeus)
もういっちょメス。한강납줄개については思った以上にたくさんの個体を観察することができた。思わず網をたたんで観察しまくった。

모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)
忘れちゃならねぇ모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)様。
でも、この学名がいつまで通じるかな。おいかわ丸博士たちによると、本当に『カマツカ』と呼べるのは九州北部産のカマツカだけで、中国や朝鮮半島にいるのは亜種ということになりそうだというし。
※本物のカマツカは「本州西部、四国、九州にいるもの」ということでした。m(_ _)m
そういえば떡납줄갱이についても、そろそろはっきりとした「動き」が出てきそうな。

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いやぁ、なんか去年出会えなかったのがまるでウソのような한강납줄개の繁盛っぷりだったよ。これは嬉しい。
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コメント

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No title

韓国の11月は氷点下になるんですね。水が冷たそう。寒さに負けずにガサガサ期待してます。ちなみにソガリはガサガサではあまり取れないのですね。

Re: No title

マルカ様
コメント有難うございます。

> 韓国の11月は氷点下になるんですね。水が冷たそう。寒さに負けずにガサガサ期待してます。ちなみにソガリはガサガサではあまり取れないのですね。

自分の住んでいる地域が、かなり北のほうになりますので、11月でも夜は氷点下になったり、昼に雪が降ったりすることがあります。
コウライケツギョ(ソガリ)は、ルアー釣りで釣られる方が多いように思います。ガサガサでは侵入しづらい深いところにいるようで、自分の経験ですがガサガサしている時に肉眼で確認することはほとんどありません。

No title

カマツカですが「九州北部のだけ」ではなくて、「本州西部、四国、九州にいるもの」がおそらく本物のカマツカ、という感じです。
朝鮮半島のものも誰か詳細に調べて欲しいものです。。韓国ではカマツカ人気ないのかな。。

No title

オ~ッ、上泉川のゴールデンボーイ한강납줄개君ではあ~りませんか!
この子はズングリムックリなのに精悍さが有って、婚姻色が消えても迫力ありますよねぇ。
黄金色に輝く한강납줄개君に会いたいな~。来春が待ち遠しいです。

Re: No title

おいかわ丸殿
コメント有難うございます。


> カマツカですが「九州北部のだけ」ではなくて、「本州西部、四国、九州にいるもの」がおそらく本物のカマツカ、という感じです。
> 朝鮮半島のものも誰か詳細に調べて欲しいものです。。韓国ではカマツカ人気ないのかな。。

これは失礼いたしました。記事訂正しておきます。(^^;;
いずれカマツカを熱く語る韓国の研究者が現れることを願っています……

Re: No title

井上様
コメント有難うございます。

> オ~ッ、上泉川のゴールデンボーイ한강납줄개君ではあ~りませんか!
> この子はズングリムックリなのに精悍さが有って、婚姻色が消えても迫力ありますよねぇ。
> 黄金色に輝く한강납줄개君に会いたいな~。来春が待ち遠しいです。

そうです。その通りです。
なんか、ここにいる初冬のタナゴは大きくも小さくも、黒ければことごとく한강납줄개、ってくらいにたくさん目に付きましたよ。
もっとも、その場所に極端に集中していただけの可能性もありますが……。
ぜひ来春にゴールデンなこいつらに会いに来てやってくださいませ。

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プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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