ソウルに近いところでガサガサ

先日、昼間にちょっと時間があったので、川に行ってみた。
今回はどこに行ったかというと、京畿道남양주(ナムヤンジュ 南楊州)市。ソウル市の東のほうにあるベッドタウンだ。わしの家から車で25分くらい行ったところに왕숙쳔(ワンスクチョン 王宿川)という川があるのだが、その川を眺めつつ、最終的にはその川の支流でガサガサを行うこととなった。

20101114174803.jpg
場所はこんなところ。ガサガサを終えてから撮影したため日が落ちて暗くなってしまって申し訳ない。

で、なんでこんなところでガサガサをするかというと、ひとえに「持ち駒の拡充」というか、いろんなポイントをより多く知っておきたいが為。果たして、この場所は一応「ひとつのポイント」になりうる場所だった。

 
こういう都会の川というのは、支流になればなるほど生息する魚種が限定されてくるように思える。実際この川もその例に漏れず、実質3種がこの川を支配していた。
その3種というのが、フナにオイカワに각시붕어(カクシブンオ 和名ウエキゼニタナゴ カラバラタナゴ Rhodeus uyekii → Rhodeus sinensis)。まぁ分かりやすいといえば分かりやすいな。上の写真の橋の上流側すぐ近くに低い堰があり、その堰の上はフナが本当に多い。でもって堰の下から橋の下にかけては각시붕어がいる。

붕어(ブンオ 鮒魚 和名フナ Carassius auratus)
キンブナなんだかギンブナなんだかよく分からぬがフナということにしておこう。こいつが目に付くと、「この川も汚染されてるなぁ」と思う。

20101114173153.jpg
で、각시붕어のほうだが、普通堰があったらその上流側の砂や泥が堆積しているところにタナゴ類が生息するものだが、この川はそうではなかった。堰の上流に行けば行くほどドツボにはまるというかフナとオイカワしかとれなくなる。ガサガサというものは早瀬地帯以外は下流から上流に向かって移動していく(ものとわしは思っている)のだが、この写真くらい각시붕어がとれるようになって来たのは、上流にずっと行って、帰ってきて、今度は下流のほうへと移動をすることにしてからである。
結果的に、最初の写真の橋の下が각시붕어のポイントであった。逃げ惑うタナゴたちを網に入れて200匹近くとれたから、ここに井上さんがやってきてタナゴ釣りを始めたら入れ食い入れ食いで大変なことになるだろうな。でも食うのは각시붕어1種のみなので面白味がないかも。

3種以外にも網にかかった魚はこんな感じ。
왜매치(ウェーメーチ 和名チョウセンゼゼラ Abbottina springeri)
これは왜매치(ウェーメーチ 和名チョウセンゼゼラ Abbottina springeri)。胸びれに黒の斑点が多数入っていることからも分かる。

납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)
납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)。堰のすぐ下で割と流れのあるところで採集できた。この魚は意外と分布域が広いな。
ドジョウ類がかからなかったのは、もうすでに冬支度を済ませて、土中深くもぐってしまっているからかもしれない。

そして最後に大物をゲットしてしまったぜ。

잉어(インオ 鯉魚 和名コイ Cyprinus carpio)
잉어(インオ 鯉魚 和名コイ Cyprinus carpio)ですよ。マゴイですよ。
こいつが網に入ったとき、手ごたえが全然なかった。ちょっと深いところをガサガサして、いつも通り網を持ち上げたらなんか黒いでかい塊が網の中に入っていて、えっ!?と思った瞬間網の中で暴れられた。慌てて網から逃げられないようにして、魚を背びれまで水に浸からせて固定しつつ우리 집사람に電話。
「オンマー、鯉がとれたけど、どうする?」
「一旦もってきて」
いやはやメウンタンにしたらこれ1匹で一家が腹いっぱい食えるなと思いつつ、お持ち帰り用水槽をとってきたが、この1匹が普通の状態でお持ち帰り水槽に収まるわけがない。

잉어(インオ 鯉魚 和名コイ Cyprinus carpio)
家に帰って、大きさを測ってみたら46センチだった。まあまあの大きさかな。
結局この鯉は、近所の家にもらわれていきましたとさ。もちろん食材としてな。
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コメント

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先ず、洗いですね。

まぁ立派な鯉ですこと! 多分デカ過ぎて奥様の手に負えなかったんでしょうね。果たして、ご近所で鯉メウンタンになったかどうか・・・。私なら先ず、洗いにしてカラシ酢味噌で一杯やりまして、〆はやっぱり鯉こくですなぁ~、あ~ぁ残念。

각시붕어(カクシブンオ 和名ウエキゼニタナゴ 日韓ちゃんぽん名:ヨメコブナ嫁小鮒 Rhodeus uyekii )は美しいタナゴです。蛍光オレンジ色のタナゴなんて日本には居ませんからね。ヨメコブナが入れ喰いと聞いて躊躇してては、日韓バイリンガルたなご師の名が廃りましょう。王宿川ですね、しっかりチェックさせて頂きました。

その堰の上流側には、二枚貝が生息していないか、バスやギルらの天敵が多いのかな。師匠さんによると、上流に生活圏が在る場合、葦などに因って下流に行くほど水質が浄化されて魚種が増えてる河川も在るそうです。先日、水営江で学びました。

No title

立派なコイですね~.

食材にするのはもったいない感じもしますね.

追伸

mixiにも載せましたが,最近,1996年の遼寧省や湖北省の未整理標本を整理しています.

その遼寧省のサンプルの中にムギツクがいました.
日本の文献では日本と朝鮮半島に分布となっていますが,遼寧省あたりまでいるようですね.朝鮮半島の付け根なんでいてもおかしくはないですが・・・

mixiにアップしたホタテコブクロカマツカやスナムグリの同定は難しいですね・・・

Re: 先ず、洗いですね。

井上様
コメント有難うございます。

井上様がお考えになる鯉のフルコースは、実に美味しそうですね。これが晩秋の鯉でなく早春の雪解け直後にとれた鯉だったら、味が洗練されていたでしょうね。
採集場所は王宿川の支流で、사능천というところです。この川は本当に上流からずっと住宅地を流れる川でして、至るところ工事の影響を受けている川です。
そういえば確かにご指摘の通り、生活圏のちょっと下流で魚がたくさん生息しているところがありますね。

Re: 追伸

らいあます様
コメント有難うございます。

> mixiにも載せましたが,最近,1996年の遼寧省や湖北省の未整理標本を整理しています.
> その遼寧省のサンプルの中にムギツクがいました.
> 日本の文献では日本と朝鮮半島に分布となっていますが,遼寧省あたりまでいるようですね.朝鮮半島の付け根なんでいてもおかしくはないですが・・・

mixi拝見しました。本当にムギツクですね。
韓国のサイトによると、ムギツクはこのような分布を持っているようです。最近では多摩川水系でもムギツクが見られるようですが……。
http://www.mulgoginara.com/saengmuldogam/minmulgogi/moreamuji/dolgogi/dolgogibunpodo.jpg


> mixiにアップしたホタテコブクロカマツカやスナムグリの同定は難しいですね・・・

標本状態では私の眼にはもうお手上げです。大陸にはたくさんの種類のカマツカ亜科の魚種が生息しているのでしょうね。

No title

こんばんは
大都市ソウルの近くでもタナゴがいるんですね。しかもとっても綺麗なウエキゼニタナゴですね。
ヤリタナゴがいるならシマドジョウ系がいても良さそうなんですが、やはり深みに落ちているのかな?!
いつもと違ってこう言った都市近郊の川と言うのも、現在の状況がリアルに伝わってとてもありがたいです。

Re: No title

アヤヨシ様
コメント有難うございます。

> 大都市ソウルの近くでもタナゴがいるんですね。しかもとっても綺麗なウエキゼニタナゴですね。

汚染に強い魚であることを感じます。でもそれは二枚貝が生息できるうちなのだと思います。
二枚貝が生息できなければ、ウエキゼニタナゴも生息できなくなるのでしょうね。

> いつもと違ってこう言った都市近郊の川と言うのも、現在の状況がリアルに伝わってとてもありがたいです。

夜のガサガサのほうが多いと、風景の写真が撮れないのが難点です。
私自身も採集地の風景は写真に撮っておきたいし、採集地の写真があったほうがブログとしても読み応えが出てきますよね。もっとも採集地が特定できるような写真はまた別の問題が生じますが。
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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