2011夏のガサガサ エピローグ

その4 江原道平昌郡」の続きというか、全体のまとめというか。プロローグなんてものを書いたのでやはりエピローグを書かねばなと。


その後我々は、ガサガサということではなく取り巻く一般の人たちへの話のネタにということで、高速道路にてひとつ先の대관령(デークァルリョン 大関嶺)というところへ。要するに2018年冬季オリンピック開催地をちょっと見に行ったのだ。
ただ、そこでやったことはといえば、ちょっと写真を撮って、トイレ&コンビニ買出しだけなんだけど、建物に入る前になんか空がゴロゴロ鳴っているなと思ったら、買出しを終わって外に出ようとしたら既に雨が降り出していた。それで大急ぎで車に駆け込み、今晩の食事処&宿泊場所であるコンドミニアムへと向かった。場所は평창읍(ピョンチャンウプ 平昌邑)。
お二人には詳しく話さなかったが、実はそのコンドミニアムに電話をかけたとき、「8時までに着いてくれないと食事出せないよ」と言われた。なんですとー。それで雨の中ちょっと急いでコンドミニアムへと走り、8時5分前に到着。かくして我々は鹿肉ユッケと鹿鍋を無事食べる事ができたのだった。
その後は部屋で談笑。平昌のコンドミニアムでは魚の話題で話が尽きなかった。ドジョウの話題、カマツカ亜科の話題、人の話題。いろんな方の名前が出て、その中でらいあますさんの名前が挙がって……というのは「その2」のコメント欄の通り。
また、おいかわ丸さんが大学時代に第2外国語(?)として韓国語を学ばれていた事も判明。現在はハングルの解読くらいならできるとのこと。なんとそうでしたか。

そんなこんなで11時過ぎに就寝。
本当は、대관령でも川に入ってみる計画があった。またこのコンドミニアムから車で15分ほど出かけて夜のガサガサをする計画もあった。だが대관령でガサガサしていれば間違いなく食事にありつけなかっただろうし、この日だけで我々は相当体力を消耗していた。だから대관령のガサガサも夜ガサガサも行わなかった。ただ、今にして思うと、もしかしたら夜ガサガサを敢行していたなら、現地到着したらまた雨が降っていない、なんてことも起きたかもしれない。

6時頃に起床してみんなで朝のサウナに入り、朝食。朝食は미역국(ミヨックク わかめスープ)だった。
朝食を終えて建物から出ようとしたら、大雨が降っていた。コンドミニアムから食堂に移動する際は雨が降っていなかったが、我々がサウナ&食事をしている間に、あの27日の大雨が始まってしまったのだ。雨足が強いのでどうしようかと思いあぐねていたら、どこか坂の上のほうで決壊があったらしく、いきなり目の前の道路が川になってしまった。仕方が無いので道路に出ずになんとか建物の脇とか岩が積み上げられているところとかを通ってコンドミニアムにたどり着き、急いで帰り支度をして、午前9時に出発。

そしてここから先は、「プロローグ」にも書いた通り。仁川の송도(ソンド 松島)に至るまでの2時間45分のうち、ハザードランプをつけながら走っていたのはトータルして1時間以上だったのではないだろうか。雨が降らず視界良好なトンネルの中が天国だとこれほど思ったことは今までにないくらい。

仁川空港のある영종도(ヨンジョンド 永宗島)では、まず初日にお二人の宿泊されていたホテルの近くにあるロッテマートに立ち寄った。空港で買うよりお土産が安いからな。そこでお二人とも「買って来て」と頼まれていたものは買えた……と思う。Tommyさんが「MarketO」ブランドのお菓子をお土産に頼まれていたのだけれど、頼んだ人は実にお目が高いな。「お土産用のお菓子」文化がまるで発達せず、市販のお菓子はアメリカで売られているものやら日本のお菓子のパクリやらで、こと菓子類に関してはいいとこなしの韓国だが、この「MarketO」の菓子は値段は張るが日本の方々に安心してお勧めできるくらい旨いのだ。

そして仁川空港。おいかわ丸さんの出発時間が切迫していた。Tommyさんのほうは時間の余裕が多少あるがすぐ受付をすることに。だがTommyさんの荷物は、タモ網が規格外なため別なところに持っていかれてしまった。ガサガサの網や釣り道具はどうしても荷物が規格外になるので、海外遠征は大変だ。旅行かばんに収まるような、折りたたみ式の網は作れないものかな。
網といえば、「その3」にておいかわ丸さんがせっかく日本から持ってきたエビタモを現地に置き忘れてしまった。このエビタモがあれば、「その4 江原道平昌郡」では大いなる力を発揮したに違いないのだ。エビタモは静岡県くらいしか売られていないらしい。もちろん韓国にはない。わしも欲しいなぁ。

ともあれ、Tommyさんの受付が終わってもおいかわ丸さんの受付がまだ終わっていなかった。並んでいる人が多かったようだ。最後に写真を撮り、握手してすぐさまお別れとなった。おいかわ丸さんの飛行機が搭乗開始5分前くらいだったからな。おいかわ丸さん、食事もできずに飛行機に乗り込んで、乗り込んだらすぐに出発だったはず。平昌を30分ほど早く出発できていれば、雨があれほどひどく降っていなければと思うと、本当に申し訳ない。



そして最後に、感謝と反省点を。


まず感謝。お二人からこんなものをいただいてしまった。
20110810095502.jpg
鮎足袋&鮎タイツ。実は、「その4 江原道平昌郡」にて使わせていただいた。いやぁ、これは夏場のガサガサには良いですね。韓国でも夏場はウォーターシューズを使ったりサンダルを使ったりする人もいるけれど、鮎足袋には敵わないだろう。特に「足」を使うガサガサではこの鮎足袋は本当に有難い。

それから、おいかわ丸さんからは論文やらいろいろ資料をいただいた。じっくり読ませていただきます。


そして反省点。


今回とりたかったのにとれなかった魚種は以下の通り。

꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)
미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)
버들붕어(ボドゥルブンオ 和名チョウセンブナ Macropodus ocellatus)
줄납자루(ジュルラプジャールー 和名チョウセンイチモンジタナゴ Acheilognathus yamatsutae)
참마자(チャムマジャ 和名ズナガニゴイ Hemibarbus longirostris)
퉁가리(トゥンガリ 和名コウライアカザ Liobagrus andersoni)

いやぁ、なんで꺽지と퉁가리が出てこないかなぁ。特に漢江水系の꺽지はお見せしたかったのになぁ。

また、もっととれるはずだった魚種は以下の通り。

긴몰개(ギンモルゲェ 和名ホソモロコ Squalidus gracilis majimae)
돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)
모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)
새코미꾸리(セコミックリ 和名ハナジロドジョウ Koreocobitis rotundicaudata)
왜몰개(ウェーモルゲェ 和名ヒナモロコ Aphyocypris chinensis)

2日間でこれだけやって새코미꾸리1匹(しかも幼魚。わしのほうには写真がないがおいかわ丸さんのブログには有り)とはこれいかに!돌마자においても何たる有様。それに何故모래무지は幼魚ばかりなのだ!?
왜몰개ももっととれるはずだったのに。わんさか群泳しているはずだったのに。
ぐぬぬぬぬ。再戦を要求したい!
もし機会をいただけるなら、わしの家の前の川で꺽지・돌마자・모래무지・새코미꾸리・퉁가리ツアーをしたいくらい。シュノーケリングならわしの家から25分ほど行った川にきっとお楽しみいただけるところがあるし。

でも、おいかわ丸さんTommyさんとしては、もし次に韓国の魚に出会いたいということなら、南部の川で、
기름종개(キルムジョンゲェ 和名正式名称なし Nakdong spine loach = ナクドンシマドジョウ? Cobitis hankugensis)
왕종개(ワンジョンゲェ 王條鰍 和名ナガシマドジョウ Iksookimia longicorpa)
좀수수치(ジョムスースーチ 和名不明 Dwarf loach = ドワーフローチ? Kichulchoia brevifasciata)
흰수마자(フィンスマジャ 和名シラヒゲカマツカ Gobiobotia naktongensis)
のあたりと出会いたいだろうしなぁ。

あと、今回いろいろ巡ってみたけれど、個人的にはタナゴ類との出会いが少なかったかな、と思う。
まぁ今回はお二人とも「ドジョウ&カマツカ亜科」に猛烈に熱い方だったからまあいいかな。
カマツカ亜科に関しては、韓国に生息する事になっている魚種28種のうち13種(+見ただけ1種)を採集できたようだ。


最後に、これはもっと自分の経験を積んでおかねばならないなと思った点。
その1」は、わしにとっても初めての場所だった。実を言うと他にもいくつか採集候補地があって、それをお二人と検討していたりしたのだけど、結局一番最初の予定通りに採集地点を巡ることになった。行かずに終わった採集候補地は半分以上がわしが今まで行ったことのない場所だった。機会を見つけて、その行かなかった採集候補地を訪れてみたい。
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コメント

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No title

アキミツさま

とても楽しい2011夏のガサガサ報告でした.
1ヶ月くらいの採集記だった気がするくらい濃密な内容でしたね.
臨場感も伝わり,いろんな魚が見れて,お腹いっぱいです.

私は,「千葉の魚集め」をたまにしている程度で,本格的な魚取りは皆無.
今回もまた,皆さんがうらやましい限りです.

今後の未開の採集地の報告も楽しみにしております.

Re: No title

らいあます様
コメント有難うございます。

> 私は,「千葉の魚集め」をたまにしている程度で,本格的な魚取りは皆無.
> 今回もまた,皆さんがうらやましい限りです.

コイ科なんでもあれ、稚魚どんとこいのらいあます様と一緒に採集に出かける事ができたら、実に熱い採集ができそうですね。韓国でも千葉でも良いので一度御一緒したいです。
親父の実家が安房鴨川なのですが、シマドジョウとかいますでしょうか。

No title

こんにちは。プロローグからエピローグまで楽しく読ませていただきました。
もう一ヶ月がたとうとしていますが、とても楽しかったです!!
再戦、ぜひしたいです!そのときはよろしくお願いします。
南部もすごそうですねぇ。。

鹿肉がそのような状況であったとは知りませんでした。
とっても美味しかったので食べることができてよかったです。
どうもありがとうございました。

タナゴ類が少なかったのは明らかに優先順位が底物より低かったせいだと思います。
2人とも写真撮る前にあっさりとR. notatusに逃げられていましたしね・・
もちろんタナゴ類も、好きです(本当です)。
ということで、引き続き未開地の報告を期待しています。

Re: No title

おいかわ丸様
コメント有難うございます。

> 再戦、ぜひしたいです!そのときはよろしくお願いします。
> 南部もすごそうですねぇ。。

南部はこれまたドジョウやらカマツカ亜科やらで盛り上がれそうなところがいっぱいなようです。私にとっても未開の地ですが、日程が合えば師匠に同行してもらえるかもしれません。


> ということで、引き続き未開地の報告を期待しています。

ええと、実はですね、我々が第5採集候補地としてあげていたところ。実は本当にC*. c*の生息地だったようなのです。新聞記事にちらりと出ておりました。いつか行くだけでも行ってみたいところです。

No title

アキミツさま

>親父の実家が安房鴨川なのですが、シマドジョウとかいますでしょうか。

採集出来ると思いますよ!
直接,安房鴨川では採集をしたことがないですが,大多喜町なんかでは普通に採れていますね.
初めて,千葉のシマドジョウを見たときには7, 8cmしかないその小ささにビックリしました.
西日本では10cmを越えることは結構ありますからね.
その他にもギバチ,ジュズカケハゼ広域分布種,ウグイ,なんかが南千葉では採集できる魚でしょうかね.
ぜひ,韓国が無理でも千葉でご一緒しましょう.

それでも,やはり韓国の稚魚には興味ありですね.
韓国には稚魚図鑑みたいな本はないのでしょうか???


プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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