麟蹄ガサガサ 堰の上下編

前回の続き。

本流に出ると、その合流地点には堰があり、また本流のほうにも堰があった。この本流のほうの堰には魚道があり、ちゃんと魚道として機能していた。そこで、今度は堰の下と上とでガサガサを試みた。

20111017092305.jpg

堰の下は魚影が濃いが、そのほとんどが참갈겨니(チャムカルギョニ 和名不明 カワムツの新種 チョウセンカワムツ? Zacco koreanus → Nipponocypris koreanus)であることが上から見てもすぐ分かる。だが、その川底は堰の下によくあるように、人一人では持ち上げる事もままならないごろごろした岩だ。本当に出会いたい魚はその岩の間にいるだろうが、これはちょっと大変なので、とりあえずできるところからあたってみた。
 
堰の下をよく練り歩いてみると、広い砂地のところがあった。堰の下に砂地はまぁよくあるといえばあるのだけど、こういうところにまずいる魚をゲットしてみることにする。
모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)
やっぱり모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)がいた!まあまあの大きさ。

돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)
続いては돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)。こいつは砂地に潜らない。

긴몰개(ギンモルゲェ 和名ホソモロコ Squalidus gracilis majimae)
なんか小さいのがびゅんびゅん泳ぎ回っていると思ったら긴몰개(ギンモルゲェ 和名ホソモロコ Squalidus gracilis majimae)だった。こいつらはよくいるようでいなかったり、いないようでよくいたりする。

새코미꾸리(セコミックリ 和名ハナジロドジョウ Koreocobitis rotundicaudata)
砂地と石との間辺りで새코미꾸리(セコミックリ 和名ハナジロドジョウ Koreocobitis rotundicaudata)をゲット。こいつらが網にかかるのもあと1ヶ月。冬になれば底のほうで冬眠モードに入るので網にかからなくなる。

배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)
そして魚道では배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)が遡上中だった。うほっ、でかい。こりゃまたいい大きさだな。

そして堰の上は一面砂の世界だった。わしが歩くにつれて모래무지たちが慌てて砂の中から飛び出して逃げ回る逃げ回る。砂が堆積している側の岸は浅いのだが反対側の樹が茂っている岸はとても深くて、採集が困難だった。それでもなんとか場所を見つけて樹の陰になっているところをガサガサしてみたら……。

어름치(オルムチ 和名ヤガタニゴイ Hemibarbus mylodon)
うひょー天然記念物어름치(オルムチ 和名ヤガタニゴイ Hemibarbus mylodon)が来ちゃった~*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n'∀')η゚・*:.。..。.:*・゜゚・*
可愛い。かわいすぎる。鼻血出そう。
この大きな瞳。同じニゴイなのに누치(ヌーチー 和名コウライニゴイ Hemibarbus labeo)や참마자(チャムマジャ 和名ズナガニゴイ Hemibarbus longirostris)の稚魚とは比べ物にならぬ可愛さがある。思わず(*´д`*)ハァハァしながら長時間眺めてしまった。

20111017110953.jpg
この後何度かヤガタ様はわしの網に紛れ込んだ。こんな具合にザコ共と一緒に紛れ込むから侮れない。

ここで惜しくも時間切れ。天然記念物様には勿論丁重にお帰りいただいて写真タイム。

배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)
배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)。今回はご機嫌があまりよろしくないのか、自慢の背びれをあまり見せてくれなかった。

쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)
쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)。わしの撮影用水槽いっぱいいっぱいの大物。しかも結構ゴールデン。

배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)
배가사리(ベガサリ 和名ホタテコブクロカマツカ Microphysogobio longidorsalis)の別個体。おなかが大きいのでメスと思われる。って배가사리の産卵って秋だっけ?経験上、冬になればなるほど大きな배가사리に会うことができる。

모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)
모래무지(モレムジ 和名カマツカ Pseudogobio esocinus)。底物王の泳ぎは基本的に直線番長。

쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)
쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)の若魚。青いラインがとても綺麗に輝いている。

돌고기(トルコギ 和名ムギツク Pungtungia herzi)
普段、돌고기(トルコギ 和名ムギツク Pungtungia herzi)は撮影用水槽に入れて写真を撮ったりしないのだけど、この돌고기は背びれの先端に黒斑がある。まるで가는돌고기(カヌントルコギ 和名ホソムギツク Pseudopungtungia tenuicorpa)みたい。

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しかしこの魚が돌고기であることは、奥にいる가는돌고기(カヌントルコギ 和名ホソムギツク Pseudopungtungia tenuicorpa)の口元と比べてみたら違いがあることが分かる。というかあきらかに돌고기の口。
そして가는돌고기の単独撮影に失敗。とほほ。

돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)
돌마자(トルマジャ 和名ムナイタカマツカ Microphysogobio yaluensis)。この個体も돌마자にしては大物の分類に入る大きさだ。側線のあたりの模様を배가사리と比べてみていただきたい。

꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)
꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)。このくらいの大きさから単独飼育を始めれば、もしかして飼料にも餌付くかなぁ。

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最後に漢江水系を代表する清流のドジョウ2種。手前が참종개(チャムジョンゲェ 和名コウライシマドジョウ チョウセントゲドジョウ? Iksookimia koreensis)で奥が새코미꾸리(セコミックリ 和名ハナジロドジョウ Koreocobitis rotundicaudata)。

気がつけば、カマツカ亜科を満喫した今回のガサガサだった。ちょっと時間が短かったのが残念。もっといろいろ見て回りたかったが、とりあえず出会えたら良いなと思っていた魚種のうちの1種とは出会えた。
そしてもうちょっと下調べをしてから現地に赴くべきだった。前回「清流」とだけ書いたその支流について調べてみたら、川に入った地点よりももっと上流のほうに行ってみたくなった。出会えたら良いなと思っていた魚種のうちのもう1種は、もうちょっと上流に行かなければ出会えないようだ。
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コメント

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No title

底物がたくさん出てきて堪能させていただきました。
ヤガタニゴイはなんというかかわいいですね・・。
萌えがある気がします。

カマツカは韓国でも直線番長で安心しました。
以前に砂から急に飛び出して岩に激突して動かなくなったのを
見たことがあります。

それにしてもムギツクの背鰭の上端が黒いというのは、
何なんでしょうか。やっぱり日本のとは違うのですかね。

Re: No title

おいかわ丸様
コメント有難うございます。

> 底物がたくさん出てきて堪能させていただきました。
> ヤガタニゴイはなんというかかわいいですね・・。
> 萌えがある気がします。

ヤガタニゴイの幼魚の大きな目とそれを補うためにそうなっているかのような体高の高さ、それがゆえに形成されるおでこから鼻・口元のラインが、ひきょうなくらいの萌え要素となっております。


> それにしてもムギツクの背鰭の上端が黒いというのは、
> 何なんでしょうか。やっぱり日本のとは違うのですかね。

ムギツクは背びれの上端が黒くない、という事になっているのですが、韓国にも黒くないのはいます。
過去自分が撮った写真を見てみると、確かに黒くないのもいますし、ちょっと黒いかなぁと思うものもいるのですが、ここまではっきり黒いと思ったのは初めてかもしれません。

No title

こんにちは

ヤガタニゴイかわいいですね。
聞いた話ですが、韓国では天然記念物を採集しても、家で飼育したりしなければ特に問題ないようですね。
そして養殖放流も積極的に行なっているようですね。
日本もそのような保護の形をとれば、密漁みたいなのもなくなるような気がするんですけどね。
そもそも文部科学省がなぜ天然記念物を指定しているのかが謎です。環境省の仕事のような・・・。

最後のドジョウの画像は癒されます。いつかコンビで採集したいです。

Re: No title

アヤヨシ様
コメント有難うございます。
変身が遅くなりまして申し訳ございません。

> 聞いた話ですが、韓国では天然記念物を採集しても、家で飼育したりしなければ特に問題ないようですね。
> そして養殖放流も積極的に行なっているようですね。

韓国でもさすがにそういうわけには行きません。法的には捕獲も飼育も禁止です。
同じ天然記念物のミホシマドジョウなんかは生息地自体の保護活動が盛んに行われていると聞きます。
ただ、ヤガタニゴイに関しては生息地の保護活動をすれば極めて広い範囲を保護しなければならないとか、エサや漁具にて選択的に捕獲しないようにするということができないとか、今もごく普通に川遊びのあとのメウンタンの具として使われてしまっているとか、それらを禁止すると国民からの反発が大きくなるとか、多分そういった部分で「大目に見てもらえ」ていることが多いのかなと思います。
養殖と放流に関しては、内水面研究所がかなり力を入れて行っているようです。

> 最後のドジョウの画像は癒されます。いつかコンビで採集したいです。

韓国に遊びに来られる機会がありましたら、ぜひ声をおかけくださいな。
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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