蟾津江遠征ガサガサその2 夜はミナミヒガイ天国編

その1の続き。

日が暮れたので食事をしてすぐ寝て、12時ちょっと前に目が覚めたので、そのまま川へ。夜のガサガサはわしの領域。섬진강(ソムジンガン 蟾津江)の夜の顔を見てみることにした。

そうしたら、早速来たぜ来たぜこいつが。
참중고기(チャムジュンコギ 和名ミナミヒガイ Sarcocheilichthys variegatus wakiyae)
うはー참중고기(チャムジュンコギ 和名ミナミヒガイ Sarcocheilichthys variegatus wakiyae)!
昼間のガサガサで稚魚がたくさんとれて、ここは참중고기が多いなと思ったら、こんなりすんなりと成魚が入ってくるとは。
ジンクス的な意味だが、わしにとって、ヒガイは努力の証。がんばらないととれない。相当がんばったあかつきにヒガイが網に入ってくる。ヒガイが網にかかると、本当に嬉しい。韓国の淡水魚カフェ(インターネット同好会みたいなもの)でも、ヒガイはかなりレベルの高い部類の魚というイメージがなんとなく定着しているように思う。マニアックな人ほどヒガイを飼っていたりするのだ。わしもこの蟾津江産のミナミヒガイを飼育していたけど、こいつら気が強くて他の魚に穴を開けるんだよね。それで쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)をはじめとする底物たちが被害を受けて(しゃれのつもりは毛頭ないのだけど)、結局ミナミヒガイを隔離して職場の水槽に入れちゃった。



 
それはそれとして、夜のガサガサでとれたものの写真をどんどん貼っていこう。

참중고기(チャムジュンコギ 和名ミナミヒガイ Sarcocheilichthys variegatus wakiyae)
時には石をめくったらこのようにペアで網に入ったり、小さいのから大きいのまでごそっと網に入ったり、いやもうホントこの川で3番目くらいに個体数が多いんじゃないかと思うほど、참중고기が網に入り続けた。これはまさに참중고기天国だな。

줄종개(ジュルジョンゲェ 和名不明 Korean striped spine loach = コウライスジシマドジョウ? Cobitis tetralineata)
主に泥底のところでスジシマが入る。ここは蟾津江なので、ここでとれるCobitisはすべて줄종개(ジュルジョンゲェ 和名不明 Korean striped spine loach = コウライスジシマドジョウ? Cobitis tetralineata)だ。見よこのライン。でも今回はドジョウが目的ではなかったので、網に入ったら即リリースしていた。わしが後悔したのは夜明けになってから、それはそれは立派なスジシマ模様のオスを目視して取り逃がしたときだった。しまったぁ!今ちょうど良い季節じゃないか。ここでちゃんと捕まえて写真を撮っておけばおいかわ丸殿に喜んでもらえたかもしれないのに!!と思ったときにはもう遅し。夜明けとともにドジョウたちはさあっと岸近くからいなくなってしまったのだった。

왕종개(ワンジョンゲェ 王條鰍 和名ナガシマドジョウ Iksookimia longicorpa)
もう一種類、蟾津江に住むシマドジョウといえば왕종개(ワンジョンゲェ 王條鰍 和名ナガシマドジョウ Iksookimia longicorpa)。胸びれのすぐ後ろの模様が「やたら黒い」のがポイント。

꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)
꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)も昼間よりずっと大きい個体が網にかかる。꺽지の横に写っているのは눈동자개(ヌンドンジャゲェ 和名クロギギ Pseudobagrus koreanus)。こいつもよく網にかかったが、胸びれが網に絡まって面倒な事にならないうちにさっさとリリースしていたのでご勘弁。

동사리(ドンサリ 和名コウライドンコ Odontobutis platycephala)
동사리(ドンサリ 和名コウライドンコ Odontobutis platycephala)も夜間は多少活発なようだ。もっともこいつらの狩猟方法は基本的に「待ち伏せ」なので動かない。だから、目視できた동사리を捕まえようと思えば、逃げられてしまうなんて事態はまず起こらない。

쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)
쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)も立派な個体が網にかかる。

미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)
そしてまぐれの미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)。恐らくは水の綺麗な支流から雨で押し流されてきたものと思われる。実際すぐ近くに支流との合流点がある。
こいつ、タモ網の生簀にさらに網をかぶせて脱走されないように入念にやっていたにも拘らず、わしのいない間に脱走されてしまった。

큰줄납자루(クンジュルラプジャールー 和名オオイチモンジタナゴ Acheilognathus majusculus)
큰줄납자루(クンジュルラプジャールー 和名オオイチモンジタナゴ Acheilognathus majusculus)!!
ああ、こいつを見ると複雑な思いに駆られる。큰줄납자루はわしにとって、とってもお持ち帰りしたい魚のひとつなのだけど、いまだかつてお持ち帰りに成功したためしがないのだ。たとえ家に着いたとしても3日ともたず、みんなばたんきゅ~となってしまう。車での輸送中どころか、タモ網の生簀に入れているうちからどんどん弱っていき、稚魚はどんどんうろこがはがれて死んでしまうのだ。ホントどうにかならないかねぇ。水から上げたらアウトなのかなとも思う。

납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)
こちらは납자루(ナプジャールー 和名ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolatus → Tanakia lanceolata)。日本のヤリタナゴをよく見られている方が韓国の납자루を見ると、日本のとは何か違うと感じるそうだが、ここの납자루は日本のヤリタナゴと非常に似ているかもしれないよ。

칼납자루(カルラプジャールー 和名コウライボテ Acheilognathus koreensis → Tanakia koreensis)
칼납자루(カルラプジャールー 和名コウライボテ Acheilognathus koreensis → Tanakia koreensis)のメス。夏だからか今ひとつボテらしい色合いが出ていない。もっともそれは他のタナゴにも言える事で。

20120710023957.jpg
칼납자루がいたところにあった貝。말조개(マルジョゲェ 和名イシガイ Unio douglasiae)で合っているのかな?これが칼납자루の産卵母貝になるのだろうか。

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징거미새우(ジンゴミセウ テナガエビ)もいた。夜だからか、目の光り方がすごいことになっているな。

동사리(ドンサリ 和名コウライドンコ Odontobutis platycephala)
すげーかっこいい동사리を発見。うひょー、目から下がブラックですよ。こんな風にもなるもんだねぇ。

쏘가리(ッソガリ 和名コウライケツギョ 高麗桂魚 Siniperca scherzeri)
また泥底気味なところでなんか肉食魚がハンティングをやっているなと思ったら、おやまぁ쏘가리(ッソガリ 和名コウライケツギョ 高麗桂魚 Siniperca scherzeri)君だったよ。てっきりただの꺽지だと思ったのに。蟾津江侮りがたし。

20120710060042.jpg
日が昇って、夜の魚たちがすっと消えていき、魚がまるで網にかからなくなってしまったところで、撤収ついでに仕掛けておいたお魚キラーを回収。
中はご覧の通りタナゴばっかり。体高の低い非常にスレンダーなタナゴは큰줄납자루(クンジュルラプジャールー 和名オオイチモンジタナゴ Acheilognathus majusculus)の幼魚だが、大部分は体高があり同定の難しいタナゴばかり。体の側面に薄く青い筋が入っている事から、납지리(ナプジーリー 和名カネヒラ Acheilognathus rhombeus)か큰납지리(クンナプジーリー 和名オオタナゴ Acanthorhodeus macropterus)あたりと思われるのだが、いかんせん前述の通りタナゴたちは特徴的な体色がまるで出ていないのでなんともかんとも。というかこいつらを同定する精神力がもう残ってなかった。


ええと、その1でも書いたとおり、ここって鮎釣りの名所みたいなところな訳で。それで、正直に打ち明けると、夜ならわしの網にも은어(ウノ 銀魚 和名アユ Plecoglossus altivelis)がかかるかなぁと、ひそかに期待していたりした訳よ。でもやはり難しかった。わしの網には一匹もかからんかった。残念。
でも、どうにか実物は見る事ができた。ただし死んでるけどな。あまりにもかわいそうな姿なので小さくだけ貼っておく。友釣りにこき使われて、挙句の果てに仕掛けがついたまま放置された、かわいそうな子の成れの果てだ。

20120710061428.jpg
いつかは元気な은어を網に入れてみたい。


続く!
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tag : 蟾津江

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No title

色々採れていて楽しそうです。
ケツギョがかっこいいですが、ナガシマドジョウも独特でいいですね。。
テトラリニアータのスジシマ模様はやはり太くなってましたか??

Re: No title

おいかわ丸様
コメント有難うございます。

> ケツギョがかっこいいですが、ナガシマドジョウも独特でいいですね。。

ソガリ、かっこいいですよ。イカスですよ。でも日本のアカメには負けると思います。なんちゃって。
独特なシマドジョウといえばプアンシマドジョウがいるのですが、こいつは絶滅危惧種&生息地が国立公園という二重の制約ができておりまして、自分のような一般人が観察できる機会はゼロに等しい状態です。


> テトラリニアータのスジシマ模様はやはり太くなってましたか??

はい、それはもう見事なくらいで、一目見て「おいかわ丸様に喜んでもらえる!」と思ったくらいですから。本当に残念です。それこそ無心に、目視とか関係なく網を振って、網に入ったものは片っ端から入れていくくらいのつもりでやらねばならなかったと痛感しています。
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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