加平支流夜ガサガサx2

以前、「今年の目標」なるものをここで書いた。この取り組みは継続中であり、具体的には、『カマツカ亜科、特にコブクロカマツカ属の魚を完全制覇する』という内容については遠征ガサガサの折りに砂底や流れのある早瀬付近やらを重点的にガサガサする方向でやっているし、『ここに行けばいつでも미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)と出会える、というポイントを見つける』という内容については、仕事が遅くなった帰りの夜ガサガサにて미유기のいそうな場所を探して回っている。

で、10月に目をつけた場所が가평(カピョン 加平)というところ。なんのことはないわしが住んでいるところの郡庁所在地なのだが、そこには가평천(カピョンチョン 加平川)というこれまた魅力的な川が流れており、旧日韓ちゃんぽんでも2~3回記事にしたことがある。ただ、この川もわしの家の前を流れる川と同様、上流の渓谷部は유원지(ユウォンジ 遊園地と漢字で書けばこうなるが、要はショバ代をとって水遊びをさせたり食事を食わせたりする私有地)ばっかり。一度どこかの유원지のアジョッシと仲良くなって管理区域を絨毯爆撃してみたい気持ちはあるものの、真夜中に訪ねて行くのはやはりアレなので、유원지ではないところで夜ガサガサをしているわしだったりする。
それで、加平川本流よりもその支流に足が向いたのだった。

まず、行ってみた場所はこんなところ。

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暗すぎてよく分からないながらも、石がゴロゴロしている事は分かっていただけるかと思う。補足説明すると、ここで挙げた미유기がいそうなところ4項目のうちの3つは満たしている。ただし石に藻が付着している。さぁてここでどんなのがとれるか。
꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)
꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)。大本命ではないがこいつがとれるのはウェルカムだ。韓国語で言うところの반갑다というやつだ。

참종개(チャムジョンゲェ 和名コウライシマドジョウ チョウセントゲドジョウ? Iksookimia koreensis)
참종개(チャムジョンゲェ 和名コウライシマドジョウ チョウセントゲドジョウ? Iksookimia koreensis)。めくった石の下が砂地になっていたようだ。

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퉁가리(トゥンガリ 和名コウライアカザ Liobagrus andersoni)に쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)。ともに早瀬の石をめくると出てくる魚だ。

대륙종개(デェーリュクジョンゲェ 大陸條鰍 和名不明 continental stone loach = タイリクフクドジョウ? Orthrias nudus)
대륙종개(デェーリュクジョンゲェ 大陸條鰍 和名不明 continental stone loach = タイリクフクドジョウ? Orthrias nudus)。こいつは川の上流部の指標になりうる魚だ。ときどき上流でなくても早瀬に住んでいる事があるけどな。韓国の魚愛好家の間では「酸素喰らい」として知られている。こいつを入れると採集の途中で他の魚が酸素不足で★になっていく。ちなみに酸素不足に弱い魚と言えばMicrophysogobioたちが真っ先に思い浮かぶ。

동사리(ドンサリ 和名コウライドンコ Odontobutis platycephala)
동사리(ドンサリ 和名コウライドンコ Odontobutis platycephala)。ほほう。こいつはわしの家の前の川ではお目にかかったことのないやつだったりする。
以前書いたかもしれないが、韓国には3種のドンコがいる。ひとつはこれ。もう一種は얼룩동사리(オルルクドンサリ 和名セマダラドンコ Odontobutis interrupta)。そして남방동사리(ナンバンドンサリ 南方동사리 和名ドンコ Odontobutis obscura)。日本のドンコと同種と言う事になっている남방동사리は全羅南道の南西部の一部地域にしか生息していないが、동사리と얼룩동사리は韓国に広い分布を持つ。棲み分けとしては、얼룩동사리は抽水植物の生えた砂底や泥底を好み、동사리は石底や流れの緩やかな早瀬を好む。




そして別の日。今度はさらに上流のほうへ行ってみた。この場所は本当に外灯もなくて、数百メートル先にあるだけ。そして、ここで挙げた미유기がいそうなところ4項目のすべてを満たす場所だった。
真っ暗なので写真割愛。

참갈겨니(チャムカルギョニ 和名不明 カワムツの新種 チョウセンカワムツ? Zacco koreanus → Nipponocypris koreanus)
참갈겨니(チャムカルギョニ 和名不明 カワムツの新種 チョウセンカワムツ? Zacco koreanus → Nipponocypris koreanus)。まぁ最初はこんなもんだ。このくらいの上流になってくると、피라미(ピラミ 和名オイカワ Zacco platypus)が姿を消し、代わりに버들치(ボドゥルチ 和名コウライタカハヤ Rhynchocypris oxycephalus)が多くなってくるが、참갈겨니は相変わらずいる。

미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)
미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
なんと2回目の網で大本命が来ちゃったよ。うおおおおおテンション上がるぜぇ!

と思ったんだけどね。미유기がどんどん網に入ってくるわけではなかったのだよ。
ひたすら石をめくるけれど、미유기どころか何もいない場合のほうが多くて。

쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)
쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)

꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)
꺽지(ッコクジ 和名コウライオヤニラミ コクチ Coreoperca herzi)

20121020231444.jpg
沢となっている大石の下をガサガサすると、미유기(ミユギ 和名コウライヤナギナマズ Silurus microdorsalis)と쉬리(シュイリ 和名ヤガタムギツク シュリ Coreoleuciscus splendidus)が一緒に網にかかった。おおおこの場所は『行けば常に미유기に出会える場所』たりうるだろうか!

대륙종개(デェーリュクジョンゲェ 大陸條鰍 和名不明 continental stone loach = タイリクフクドジョウ? Orthrias nudus)
대륙종개(デェーリュクジョンゲェ 大陸條鰍 和名不明 continental stone loach = タイリクフクドジョウ? Orthrias nudus)も出る。上流だからな。しかしお前はお呼びじゃないんだ。미유기に出てきて欲しいんだよ。
そんな独り言をぶつぶつ言いながらガサガサやってたわし。
この場所は미유기がいることはいるが、『行けば常に미유기に出会える場所』と言えるかと言うと、ちょっとなぁ……という感じ。

퉁가리(トゥンガリ 和名コウライアカザ Liobagrus andersoni)
最初に始めた地点から上流の方を当たってみたら、미유기は出てこず、퉁가리(トゥンガリ 和名コウライアカザ Liobagrus andersoni)ばかりが出てくる有様。普通逆じゃね?アカザのほうが下流にいるんじゃないの?미유기のほうが上流にいるだろう?

残念ながら結局片手で十分数えられる数しか미유기採集ならず。それでも今までのわしの経験からすると、結構とれたほうだ。ただ単にわしがまだまだ経験不足なだけなのだろうけど。(´・ω・`)


ここでちょっと時系列を整理すると、今回の記事の前半があって、次にここがあって、そして今回の記事の後半に至る。

それで今回採集された미유기たちはお持ち帰りしてソウルの知り合いのところへ行く事となった。あのときに家族ぐるみで遠出をして、結局미유기は一匹も採集できなかったから、今回わしの面目を保つために神様が与えてくださったのだろうな……。
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No title

こんばんは

ヤナギナマズも出会ってみたいお魚ですね。
日本のナマズと同じシルルスとは思えない形ですよね。
それだけ上流部に適用した体型なんでしょうね。

採集できて何よりですね

Re: No title

アヤヨシ様
コメント有難うございます。

> ヤナギナマズも出会ってみたいお魚ですね。
> 日本のナマズと同じシルルスとは思えない形ですよね。
> それだけ上流部に適用した体型なんでしょうね。

はい、日本のナマズと同じシルルスなのですが、本当に沢のようなところに住むナマズです。
稚魚の姿が普通ナマズは「高速おたまじゃくし」と呼ばれる体型になっていますが、コウライヤナギナマズは小さくても割とコウライヤナギナマズの体型をしています。

No title

アキミツさんこんばんわ

これだけ魚種が豊富だとガサガサもやりがいありますね。
アキミツさんは現在、自宅の水槽で淡水魚を飼育するなどしているんですか(^ー゜)?

No title

こんばんは

そうですか~
チビッ仔をいちど見てみたいですね。
アキミツさん、来シーズンぜひお願いします(笑)

ちなみになんですが、1月や2月に韓国で魚採集は無謀ですか?
寒いとは聞いてても、どのレベルなのかなぁ~なんて。

No title

こんばんは

そうですか~
稚魚をいちど見てみたいですね。
アキミツさん、来シーズンぜひお願いします(笑)

ちなみになんですが、1月や2月に韓国で魚採集は無謀ですか?
寒いとは聞いてても、どのレベルなのかなぁ~なんて。

Re: No title

vit様
コメント有難うございます。

> これだけ魚種が豊富だとガサガサもやりがいありますね。

ここの記事に紹介したのは、上流部の早瀬に限定した採集結果なのです。
流れの穏やかなところ、流れのないところ、砂地なんかを含めますと、同じ川でももっといろんな種類の魚と出会えます。韓国の川は生物多様性がすごいですよ~。


> アキミツさんは現在、自宅の水槽で淡水魚を飼育するなどしているんですか(^ー゜)?

カマツカ亜科やドジョウの類の魚を飼育しておりますです。
魚たちが喜んでくれるような環境ではないのですけれど……。

Re: No title

アヤヨシ様
コメント有難うございます。

> 稚魚をいちど見てみたいですね。
> アキミツさん、来シーズンぜひお願いします(笑)

その折には是非ご案内させてください。
自分も日本でガサガサやりたいです。来年日本に帰れるかな……

> ちなみになんですが、1月や2月に韓国で魚採集は無謀ですか?
> 寒いとは聞いてても、どのレベルなのかなぁ~なんて。

1月2月の魚採集は、釜山などの南の地方ならある程度可能かと思いますが、
自分の住んでいるところあたりですと、日中の最高気温が氷点下です。
川が凍りますので採集環境は昼限定&早瀬限定となります。
当然採集できる魚種も限定されますね。
網を川から上げて1分もすれば、網ばかりでなくとれた魚も凍って死んでしまいます。
ダイバー用の手袋を使っていますがそれでも冷たいですので、やる気がどんどん失われます。

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No title

こんにちは。
ブログ楽しく拝見しています。

Re: No title

ひびの様
コメント有難うございます。

冬になりまして更新サボり気味で申し訳ありません。
どうぞ気長にお付き合いくださいませ。
プロフィール

アキミツ

Author:アキミツ
97年から韓国に住んでいます。妻は韓国人、子供たちは二重国籍です。
韓国の田舎で野良仕事からサーバー管理まで仕事をしつつ、ときどき川に行ってはガサガサして魚をとってます。

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